認証
2日後の夜、声紋認証プログラムが完成し登録する。
テストも順調にクリアした。
ベータはダイニングで絵を描いている。
「アルファ、お疲れ様、ありがとう。」
『ゼロ、お疲れ様でした。ゆっくりお休みください。』
悠はお風呂に入ってないことを思い出し、自分の臭いを嗅ぐ。
「臭いかな、風呂入るか。」
悠は湯船に浸かりながら頭を整理する。
初めはロボットの自分で充電スタンドに行くプログラム…どっかから拾ってこれないかな。
ベータに追加したプログラムを他の3体に入れる。
各個体の相互登録…ロボットの音声出力って1個!?
「あっ、ヤバイ音声変更しないと無理だ。」
「明日アルファに相談かな。」
それから自立成長型AIの開発かな。
学習モデルが先になる方がいいのかな。
まだまだする事が山積みだな。
魔王化だけは避けないと……。
今日のところはまず寝るか、明日には届くかな。
悠は湯船を出て体を拭く。
寝室に入り眠りにつく。
翌朝、目が覚め胃がなる。
そういえば一日一食生活が続いてるよな……。
卵とベーコンと食パンを焼きダイニングに運ぶ。
ダイニングテーブルにはベータが描いた絵があった。
「なんだこの絵、写真レベルじゃないか。」
食事をしながらベータの絵の活かし方を考える。
片付けをしているとインターホンがなる。
「全部まとめてきた。」
宅配業者が帽子のツバを上げながら話す。
「荷物が重いので部屋まで運びますよ。」
逢の仕事部屋を指定し、二人がかりで次々と運ばれていく。
「以上で全部です。サインをお願いします。」
逢の仕事部屋が段ボールでいっぱいになる。
3Dプリンターと充電スタンド一個を自分の仕事部屋に持っていく。
悠は自分のパソコンの横に3Dプリンターを置き、ケーブルを繋ぐ。
アプリソフトをダウンロードする。
「アルファ、ベータの顔の写真イメージを出せる?」
『ゼロ、設定など細かな情報に合わせてつくれます。』
「執事で、男性で、顔立ははっきりしてて、年齢は30台前半、とりあえずこれで出して。」
イメージがつくられる。
「イケメンが出てきた。」
「アルファ、3Dプリンターに今のイメージでつくれる?」
『ゼロ、他のAIアプリで3Dのデータ化が必要です。』
悠はアプリをダウンロードする。
イメージを開き3D変換する。
3Dプリンターアプリを開く。
「アルファ、これ半分づつ作るの?」
『家庭用では一回で作れません。上下にわけて作ります。』
「テストだし、このまま実行する。」
悠は実行を押し、印刷が始まる。
モニターに終了時間が表示される。
「一日以上かかるのか、でもこれができれば顔の認証もできるな。」
「アルファ、ベータの声ってどうすれば変えられる?」
『ゼロ、無料アプリがあります。』
「ダウンロードするだけってこと無いよね?」
『アプリを同時に立ち上げて設定で同期させればいけます。』
悠はベータのノートパソコンを立ち上げる。
音声アプリをダウンロードし生成AIを同期させる。
音声アプリの設定を男性低めに変える。
「ベータ、話せる?」
『ゼロ、いつでも話せます。』
「渋くていいね。」
「ベータ、お休み。」
『ゼロ、お休みなさい。』
悠は自分のパソコンに戻る。
「アルファ、充電スタンドに戻るプログラムってどこかから拾ってこれない?」
『ゼロ、掃除ロボットのハードディスクから直接抜き出せます。』
「充電に必要なファイルってわかる?」
『関係するファイルを表示します。』
悠はリビングから掃除ロボットを持ってくる。
ベータのノートパソコンを掃除ロボットに繋ぎ、表示されたプログラムをコピーする。
「コピーしたけどベータが認識するにはどうすればいい?」
『生成AIの基幹システムに置く必要があります。』
『それをオーケストラレーターという実行制御プログラムに組み込めばバッテリー残量を確認し、自分で充電します。』
悠はノートパソコンに戻る。
「実行制御プログラムはわかるよ……、あれ……、俺が関わってたかも?」
「坂本さんから平行して作れって言われて作ったやつだ。」
「アルファ、優先順位は最上位でいいよね?」
『ゼロ、理論的には最上位になります。』
悠は実行制御プログラムを修正する。
「これで充電はできるだろう。』
悠はノートパソコンを閉じ、収納スペースにしまう。
悠は自分のデスクトップパソコンに戻り……ぼーっとしている。
「お腹空いたぁ、何か作るかな!?……外食でいいかな。」
悠は立ち上がり上着を着て出ていく。




