69 模擬戦
避ける!避ける!!ギリギリで避ける!!
カウンターを狙うが隙がない!!
絶え間無く襲い来る白龍の攻撃をギリギリ避ける
『よいぞよいぞ!!よく避けよる!!しかも隙を狙って攻撃をしようとする姿は好感すら持てるぞ!!』
白龍は笑いながらも攻撃の手を休める事は無い
「ほっ!!よっ!!あぶなっ!!」
死角からも襲い来る攻撃を避ける
これが『軽い模擬戦』だと誰が思うだろう?
白龍からの一方的な攻撃を回避するムトウは、徐々に適応してゆく
模擬戦も5分が過ぎた頃、ムトウがカウンター攻撃を出せるくらいまで慣れて来た
否、そろそろ終わらせないと『白龍が自分を殺しそうだ』と感じた為、実力を少しだけ見せる事にしたのだ
大きな攻撃を回避すると同時に白龍の足元へと滑り込み、下から剣での突き上げをする!!
ゴッ!!(バキンッ!!)
白龍の首の鱗に触れた瞬間に突き上げた剣が粉々に砕け散る
勝負ありだ!!
白龍も攻撃をやめてその場に座る
ムトウは刃の失くなった剣を格納庫にしまい、水筒を取り出して一服する
(あ~ぁ···結構高い剣だったのになぁ···。でも、鱗に傷くらいはついたか···)
『くはははは。素晴らしい一撃だったのぅ。我が鱗に傷をつけるとは天晴れな腕前じゃ♪』
白龍は笑っているけど、ムトウにとっては命の危機だった
「笑い事じゃないぞ?危うく死ぬところだった」
当然文句も出るが、白龍は笑いながら話を続ける
『何を言う?本気でやれば我等足元にも及ばぬ実力を持っておろう?そうじゃ!一度全力を見せてはくれなまいか?』
「嫌だよ。アリス達がいるのに出すわけにはいかないよ。これからも出す機会がない事を願うね」
『そうか?まぁ、いずれは全力で相手をする時が来そうではありそうだがのぅ···その時は躊躇するでないぞ?』
白龍が意味深な事を言って来るが、ムトウは「嫌な事を言わないでよね~」と話を流す
(まぁ、本気を出すのはアリスの卒業試験の時ぐらいだろう)
「その時はそうするよ。ありがとね~」
模擬戦も終わり、アリス達のところへ行くと、アリスとライちゃんが模擬戦をしていた
ライちゃんの体当たりを避け、ボクサッツで反撃する
しかし、ライちゃんも体を変化させて避ける
うん。ライちゃんは普通のスライムじゃないのは知っているけど、対人戦もできるんだ···
しかもアリスが反応できるギリギリの速度で相手をしている様だ
今度俺も手合わせしてもらおうかな···
アリスにはまだ早いが、俺は『魔法有りの実戦に近い方』でお願いしよう
暫く見学していると、アリスの体力が限界に近い様で、動きがかなり限定的になっている
プルプル!!ポヨン!!
「あぅっ!!やられた」
アリスの死角からライちゃんの体当たりでアリスが転び、勝負ありとなった
「お疲れ様~。2人ともしっかり休憩してね~」
タオルと飲み物を出したムトウは2人を労うのであった




