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ハイスクールラリースト!  作者: 銀乃矢


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33/41

第33話「支援、そして…」

その様子を一目見ようと他校のメカニックたちも集まってきた。

そして地元の新聞社やテレビもその様子を見守っていた。


その時だった。

「愛豊高校さん、俺達にもやらせてくれないか」

「え」

そこに立っていたのは黒いつなぎを着た集団。

「えっとぉ…」

「産浜高校だ。あなたたちを手伝いたい。」

「それはありがたいんですけど、ルール上禁止じゃないですか」

この高校ラリーでは規定上、他校の修復作業をサポートすることは禁止されている。

これが確認された場合、罰金とタイム加算ペナルティの重い処分が待っている。


「その心配はない。うちの自慢のドライバーが5分のタイム加算ペナルティなんてチャラにしてくれる。」

そう言って親指で後ろを指す。

テントに寄りかかるように立っていた篠宮の姿があった。


お互い、同じ思いで作業をしようとしていた。


「では…お願い…します…」


「わかった。」

そして後ろを振り返る。

「てめぇら!愛豊高校さんの車を最高の状態に直してやるぞ!」

「「おぉぉぉ!」」


そしてヤリスを囲むように作業を始める。


どんどん外されていくパーツ。


すると、それを見た他校のメカニックたちがどんどん支援を申し出てきた。

「私達も」

「何かやれることがあれば」

「俺達も、おんなじメーカー同士、助けさせてくれ!」


気づけば20人がかりでの修理になっていた。


あちこちで修理を進める仲間たち。

ドアやボンネットを叩いて直したり

「うりゃあー!」

ガンガンとドアを叩いて形を整える。


歪んだフレームを直したり。


車に施すラッピングを作り直したり。


日も変わった頃…

いつもだったら真っ暗になっているサービスパークに明かりが灯っていた。


その時だった。

「みんなー!もう遅いから、夜食買ってきたぞー!」

他校の先生が数人、大きなビニール袋を持ってきた。

そこにはおにぎりとエナジードリンクが入っていた。


「わーい!いただきまーす」

「あざっす!いただきます」


それを腹に入れるとまた作業が始まった。


マシンも気づけば突貫工事のパーツたちで原型を取り戻しつつあった。


「さてと…こいつを直しますか。」

幸介が向き合っていたのはみんなで改造したエンジン。

激突の衝撃であちこちにダメージを受けていた。

幸い、小さなパーツ類にはスペアがあった。


部品類を外し、エンジンブロックを確認していた時。

「うっそだろ…まじかよ…」

幸介は頭を抱える。

「幸介先輩、どうしたんすか」

琉が心配のあまり駆けつける。

「これを見ろ…」

幸介が指さした先。

「これって…クラック(ひび)…」

「もう、このエンジンは使えない。」


終わった。

戦えない。

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