第19話「新マシン完成」
翌日。
真紀が工場に入ってくる。
「あぁ〜、来週化学のテストかぁ…」
目の前にあったのは吊られたままのヤリスのエンジン。
「何これ、トヨタのエンジン?」
「あ、真紀先輩来てたんすね。これ、俺の知り合いの廃車場で見つけてきたGRヤリスのエンジンっす。これならパワー上げても耐えられるでしょ。」
「そうね。あのHKSも唸らせた耐久力のあるエンジンだもんね。」
「どうします?強化パーツとか組んでもう載せちゃいます?」
「そうね…載せちゃうか。あとは先生とも話してみてだね。」
その時、先生が来た。
「あ、先生、琉くんがエンジン見つけてくれたみたいで」
「おっ、見つかったんだね」
「はい、廃車工場で見つかりました」
「すごいね、廃車でここまでエンジンの状態がいいものなんて」
「リアをやられただけだったみたいで。ここは無事だったんです」
「そうなんだ」
「強化パーツとか組んじゃいますか?」
「そうだね。だけど耐久力もあるから本当に一部の搭載だけでいいと思うよ。」
「ピストンとクランクシャフトぐらいですかね」
「そうだね。ターボも大丈夫そうだし、そのまま流用で行こうか。」
「了解です」
みんなでエンジンの分解を始める。
「先輩、これってどうします?」
「あぁ、それはそのままそこに置いておいて、あとで俺がエアダスターできれいにしとく」
「ういっす」
琉がエンジンを分解し、幸介がエアダスターやブラシできれいにしていく。
その頃、真紀と穂乃果はヤリスS2000に施すデザインを考えていた。
「こういうさ、WRCみたいなデザインってどう〜?」
「スポーティーなデザインでいいね〜。ちょっとアイデアなんだけどさ、こうゆう鳥みたいなデザインってどうかな?」
「おぉ、なんか、疾走感が出てかっこいい」
「でしょ〜。これ私の渾身のアイデア!」
「これ使おっかな」
「ぜひぜひ〜」
その頃、奏汰は…
家で1人、去年のオンボード映像を見て次のインターハイ予選で走るSSの走り方を予習していた。
「ここのコーナーはショートカットしちゃだめで…ここはかなりブレーキを遅らせても耐えられる…」
あの穂乃果の言葉でもう一度ラリーに向き合おうと決意を決めた。
翌日。
ヤリスS2000はデザインも施され、完全に完成した。
「できた。」
「かっけぇ…」
「こいつは期待できるぞ。」
「このマシンなら私達も優勝を狙える。」
各々が完成したマシンを見て、思いを口に出していた。
その時、工場のドアが開く。
そこに立っていたのは奏汰。
「あ!奏汰くん!」
真紀と穂乃果が迎える。
「「おかえり!」」
「ただいま」
2人と握手する。




