第18話「新たな心臓部を求めて」
その頃、琉はヤリスに載せるエンジンを探していた。
「おっちゃん、なんか良いエンジン載ってるスポーツカーとかない?」
たばこを咥えた50代くらいのおじさんが琉と話していた。
「最近スポーツカーの廃車が減っちまってなぁ。ヤリスってことはハッチバックだろ?それに合うエンジンあんのかなぁ…」
少し周りを眺める。
積み上げられた廃車の山。
「あ、そういえば、リアが大破して廃車になるGRヤリスが1台入ったな。たしか。」
「まじ!見に行こ!行こ!」
「わかった、わかった。落ち着けって」
おじさんと琉が廃車予定のクルマたちが並ぶ場所に来る。
「おっちゃん、これ?」
「おう、それだ」
「エンジン見ていい?」
琉がボンネットを開ける。
「おぉ…こいつは上物だぁ…」
「リアが壊れてるのにエンジンは無事なんだな」
「なんか、10トン車に後ろからやられたらしいで。んで、前には誰もいなかったから大丈夫だったらしい。」
「そうなんだ。じゃあ、おっちゃん、これ持っていっていいか?」
「じゃあ、ジャッキとフォークリフト持ってきてやるから。」
すると、おっちゃんがフォークリフトに乗りながら、脇にジャッキを抱えてきた。
「さ、じゃあ下ろしちゃおうか」
おっちゃんがエンジンにチェーンをつけ、下ろす準備を整える。
そしてジャッキアップしたヤリスの下に琉が潜り込み、外すべきネジを外していく。
「よし、外れた。おっちゃん!一気に上げちゃって!」
「あいよぉ」
エンジンがヤリスのエンジンルームから出てくる。
「おっちゃん、ありがとう。こいつは明日にでも先生と取りに来るよ」
「あぁ、いいよ、いいよ。このまま学校持っていってやるよ」
「いいの?」
「あぁ、お前達もすぐにエンジン欲しいだろ?」
そういうとおっちゃんは2トントラックに乗ってきた。
「載せちまいな!」
「俺フォークリフトの免許持ってねぇよー!」
「おぉ、そうか。わりぃ。載せるから誘導してくれ」
ヤリスの直列3気筒ターボが荷台に載せられる。
「はいよ、じゃあ学校行くか」
「おっちゃんお願い」
2人で学校に向かう。
「おっちゃん、こっちクレーンねぇけど、どうする」
「そっちにエンジンクレーンとかねぇのか?」
「あ、それならあるわ」
琉が工場の中に行く。
「おっちゃん、あった」
「おう!じゃあつけちゃってくれ」
エンジンクレーンにヤリスのエンジンが吊り下げられる。
「これって吊りっぱなしでいいの?」
「ん〜、まぁ、大丈夫だべ」
「なんか心配だなぁ」
ということで、マシンに搭載されるエンジンがゲットできた。




