続いてく後悔
セロちゃんは寝たままです。
なので今回はヴィオラ君のお話。
「ごめんね、嬢さん」
伝えることは伝えたから。それにリトに合わせる顔がないからと言ってコクリコはもういない。
コクリコがいなくなると同時に色の反転して切り取られた空間は当たり前のように溶けて、普通に戻った。
ヴィオラはまだ目を閉じたまま意識の戻らないセロの横に座り込んでその頭をそっと撫でた。
「守ってあげられなくてごめんね、痛かったよね」
返事はない。
けれどヴィオラは眠ったままのセロに声をかけ続ける。
「嬢さんの名前は、セロじゃなかったんだね」
「嬢さんは、俺に嘘吐いてたの?」
「嬢さんが人に感化されてすぐに傷付くことは知ってたよ」
「嬢さん、俺ね、嬢さんに嘘、吐いてたんだ」
「俺ね、本当は嬢さんの探してる奴のこと、元から知ってた。フィエルテは、俺の親友だし」
「それとね、嬢さん。あいつはね。もう、ね。いないんだ。知ってる?嬢さんの探してるフィエルテは、もうとっくの昔に死んでるだよ」
「知らないって嘘ついてごめんね。楽しかったんだ。一緒に旅するのが。最初は喋らないし表情も動かないし本当に人形みたいだったのがさ、段々喋るようになって、返事するようになって、泣くようになって、笑うようになって。それを見てるのが楽しくて。ずっと見てた言って思ったんだ」
「俺さ、もうあんまし時間ないんだ」
「だから、ねぇ嬢さん」
「お願いだよ、目を開けてよ。起きてよ、死ぬまで一緒って、約束したのに」
「ねぇ。起きて、くださいよ」
ヴィオラ君は断じて病んでません。本当ですよ?




