第16話強制恋愛
第16話
京美は気がつくと、暗めの部屋にいた
そこは、懐かしい教室
思い出したくもない教室
小学生の時のクラスメイトにゴキブリを耳に入れられそうになった記憶のある教室
今は、廃校になった学校の教室
目の前には、磔にされたままの花男がいた
鉄製の十字架だった
花男は、気がついたらしく暴れていた
「…って、なんだよこれ!クソ外れない」と拘束されている部分を解こうとしたのだが、鉄製な為ビクともしない
「ようやく起きたかね?」と聞き覚えのある男の声がした
魔裟斗だ
その表情は、不気味にも微笑んでいた
「京美聞け、お前は俺のことを好きだよな?」と当たり前だろ?みたいなノリで聞いてきた
「友達としてみたいだけど、今はもう赤の他人よ!」と叫び京美は、反対した
「そうか…じゃあこうだ!」と言うと手に持っているボタンを押した
すると、花男の絶叫が響く
焦げ臭い匂いが、教室に広がる
電流のバチッバチッという音
京美は、すぐにわかった
花男が今、電流を流されていることに…
京美は、目を閉じ、顔を伏せた
しかし、魔裟斗は京美の顔を手で無理やり上げて押さえ、無理やり瞼を空けさせ見せた
京美は、拘束はされてないので藻掻くが、手を離してくれない
「ほら……見ろ…お前が俺のことを好きになってくれないのが悪いのだ…君が悪いのだよ……」
魔裟斗は、耳元でそう念じるように唱えた
京美は、「自分のせいで…」と思ってしまった
京美の記憶はそこから途切れた
京美は、涙を流していた
気がついた時には、花男はぐったりしていた
無口なままぐったりと…
息切れの声がしない
花男の体が茶色くなっていた
あたりは、まだ焦げ臭い
「さぁ…これでわかっただろう?お前は俺と結ばれる運命なんだよ」と魔裟斗は、冷たく言った
不気味な笑みが気持ち悪い魔裟斗
「嫌!」
京美は、魔裟斗の手を払い言った
「こんなことする人と運命なのは、嫌よ!私のせいで死んでしまったわ!でも貴方とは付き合わないわ!結婚もしたくない!」
京美は、怖くかったが、そう訴えた
しかし、魔裟斗は、頭にカチンと来た
「そうか…じゃあお前を始末して、抱き枕にしてやる!」と襲いかかろうとした
京美は、何とか避けて廊下へ出た
廃校の廊下は、カビ臭い
まさに、今そうだ
京美は、必死に逃げた
後ろから、魔裟斗が追ってくる
京美は、無駄足だろうが、職員室へ向かった
心臓はバクバクしてて、血管内の血液の血圧が上昇していく
何とか走り、職員室へ入った
もちろん、廃校だから無人
そこに、受話器があった
息切れしながらも、110番に電話した
無駄だと思っていた
なぜなら、廃校だからだ
その時、電話がプルルルルと鳴り始めた
そう奇跡的に電気が通っていたのだ
警察「もしもし、こちらはH市警察署です」
京美「助けてください!私はこのままだと殺されるかもしれない!」
警察「事件ですね。今どこにいるか分かりますか?」京美「H市の旧安倉山小学校にいます!花男が拷問されてしまいました!今すぐに来てください!このままだと、私…殺されて抱き枕にされるわ!」
警察「わかりました!パトカーを複数送りました!約5分後に着きますので、とりあえず隠れたり、逃げて待っていてください!絶対間に合わせます!」
そして、京美は電話を切った
「みぃつけた」
京美は、後ろからその声に背筋が凍った
振り返ると、魔裟斗がいた下で刃物を舐めている
「来ないで!気色悪い!」と言い逃げていった
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