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【第1章完結】公爵様、三年限定ではなかったのですか!?~契約結婚したらなぜか溺愛されていました~  作者: 山咲莉亜
第2章 咲き誇る赤薔薇 ──差し色は高潔に──

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41 雪降る前に

 ◇


「おはようございます、旦那様。今日は登城のご予定が?」


 結婚当初の約束通り、今日も旦那様と共に朝食の席に着く。

 この約束をした時に旦那様がおっしゃっていたように、最近のわたし達は日中は全く会話をしない、できない日も少なくない。だから今となってはお互いの情報共有や、契約ではあるけれど良好な関係を保つためには大切な時間になっていた。

 そして今日も、いつもと同じように旦那様の意識が完全に覚醒したことを確認してから会話を始める。


「ああ、ただの公爵としての仕事だがな。やはり季節の変わり目は次のシーズンに向けて準備がいる分、忙しくなる」


 そうですね。わたしや旦那様は社交シーズンでも、重鎮や懇意にしている家が相手でない限り滅多に社交の場に出ませんが……それでも忙しいのは他の貴族と変わらない。

 例えば今の時期なら秋に需要の高い商品の生産を増やすとか、寒さ対策に効果的な物を売り出すとか。雪の多い領地ならば冬に向けて食料などの準備も必要になってくる。最後のは特に、ユリウス領にも当てはまります。


「君は今日も書類仕事か?」

「ええ。大方片付いていますが、何かあった時に仕事が滞ってはいけないので早めに進めようと思いまして」


 書類仕事はほとんど片付いている。でもユリウス公爵領はただでさえ廃れているのに、これからの季節は気候に振り回されることも多いんですよ。だからできる限り、領地の管理に使える時間を用意しておきたい。


 今はお金があるので良いのですが、去年までは本当に大変でしたからね。毎日視察も兼ねて領民の生活を手伝いに行き、何とか時間を作って書類を片付け、こちらの事情を問わず任務の命令が下る。寒さと疲労でずっと体調が悪いですし……そんな中で両親の相手もしなければならないので、まさに地獄でしたよ。雪溶けの頃にはいつも力尽きていましたね……


「……よく分からないが、哀愁が漂っているな」

「色々あったんです、本当に……」


 苦笑している旦那様に、思い出すだけで疲れると項垂(うなだ)れて見せる。領地の管理が大変だと嘆いている、自然の少ない領地の方々。困ることもあるでしょうが、少しは恵まれた環境に感謝するべきですよ……!


「ところで旦那様、明日は後祭りの日ですが、ご予定は?」

「特にないな。お互い、任務が入らなければ行ってみるか?」

「いいのですか?」

「ああ、予定を空けておこう」

「ありがとうございます!」


 まだ行けると決まったわけではありませんが、期待するくらいは許されるでしょう。いつ死ぬか分からない身で明日の約束をするのはどうかとも思いますが……まあ、それは花祭りにお誘いした時点で今更です。

ご覧いただきありがとうございます!

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