political successor
☆フッカ☆
閣下に呼ばれた。
「後を頼む」
政争では敗れたが今はきちんと閣下をたてている私に閣下は位を譲るという。
「一位の者が辞めれば二位の者が繰り上がるのは道理だろう。まだ、結果から一月も経っておらんのだから」
そう言って閣下は笑った。
「昨今の『ヘカテの姫達』の件はフッカ閣下はお知りか?」
閣下か。
「不確定要素が多すぎて眉唾物でしょう」
「そう。だからワシが確かめて来ようと思ってな」
クローバーが子どものように笑った。
「クローバー、本気か!どうやって」
荒い声が出てしまった。
「ナウティルス」
聞きなれた名前をクローバーは口にした。
「あんなロートルでか」
そう、ナウティルスは我々が若い頃の昔からクローバーの家で海中観光に使っている宇宙船だ。
そう、宇宙船。
ナウティルスは宇宙へ行き地球へ戻って来れる<はず>の船なのだ。
「幾人かの労働者の若いのを連れて行って来てみる」
「労働者を幾人か?」
「そう、帰りに沢山の星の姫ぎみをお連れしなければならんから、席は空けておかんとな」
おどけた風にクローバーは続けた。
「フッカ閣下、姫達を連れてこられたら君の指示で成功したと。失敗したらこの老いぼれがしくじったと、発表してくれ」
一転真剣な目でクローバーは言った。
「わかった。だが、馬鹿者もいるから気をつけろよ」
真摯には真摯をだろう。
「ありがとう。その馬鹿者の件は頼んだぞ」
クローバーに礼を言われ、頼まれごとをされるとはな。




