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wirepuller
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ゴリ・ラリアンの首席を降りて、ロバート・クローバーがナウティルスで、ヘカテまで歌姫達を向かえに行く。
無謀だ。
屈強で勇敢なゴリ・ラリアンの青年達とではなく、ロイドと労働者の小倅数人と。
無茶だ。
無謀で無茶。
だが我々には良い展開だ。
万一成功して、女性を連れ帰られると困るのだから。
グレートマザー達からの賜り物のX染色体を、労働者のX染色体と出会わせ、人工子宮で時を待つと、次代のグレートマザー達が産まれる。
ゴリ・ラリアン上層部も知らない事だ。
我々ゴリ・ラリアン人口管理局はそうやって人口を管理してきた。
ゴリ・ラリアンは次代を生み出すためには受精させた卵が必要だ。
労働者も次代を産み出すためには、X染色体が必要なのだ。
この管理方法は万全だ。
おかげで我々人口管理局には、余人には明かせない余録もある。
ここで、ロバート・クローバーだ。
政敵のロイン・フッカに首席の座を与えてまでヘカテへ行くとは。
手をうたねば。
無謀で無茶なのだから。
今、航宙軍には駒がある。
……が、彼奴は情が勝ちすぎるきらいがある……。
もし関係ができれば、情に流されるだろう。
ならば保険をかけるか。
今が、くるおしきインガンダルマを使う時か。
ゴリ・ラアンと相いれぬ、あれを。




