表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
伝説のスパイは溺愛から逃れたい  作者: 空雨 依里
1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
4/30

3 任務そうそう詰んだかもしれない……

 パーティーへのドアが開かれると同時に受付の人が「麗華嬢のおなーり」と言った。


 今思えば結構恥ずかしかったかもしれない。自己暗示をしていたとはいえ、“久しぶりのパーティー”だったし……。

 受付の人の声でみんなの注目が一気に集まった。


 うっ……、気まずっ……


「あの令嬢、ご存じで?」

「いいえ。存じておりませんわ」

「美しい方ですわね」


 コソコソと何かを話している声が耳に届く。


(わああー、素顔でくるんじゃなかったーー。絶対に値踏みされてるよぉ……)


 変装すれば、いささかまだ浮かないくらいの工夫ができるのに……っ〜〜

 もう後悔してしまった。


「あの御令嬢……美しいな……」

「麗華嬢、か……。名前まで綺麗だ」

「声かけてこいよ」

「無理だろう」


 会場がざわめき、その場所を見ないように、遠い目をして階段を降りる。


(やらかした……)


 心の中では大騒ぎなのだが、決して、決っっして、顔には出さないようにする。

 心を無にするために、任務を考え、緊張を高めていた私に周りの声は耳に届かなかった。


 今回の任務は、【レン】という名前の人物を見張ること。貴族の開催するこのパーティーに現れるらしい。

 ……それだけ。


 服も仮の身分も用意してもらったけど、詳しい情報はまるでなし。

 レン──……なんだか聞き覚えがある気がするけど、どこかで聞いたのかな?


 って違う違う。任務に集中しなきゃ……。


 でも……レンという人物について他に何にも聞いてない……。見ればわかると言われても、わかんなかったらどうしよう……


(まず、もうこの会場にいるとしたら、その時点で詰む)


 まだ会場についていないだけなのだろうか……。どっちかっていうと後者にしてほしい。

 これ以上考えると頭が先にパンクする。冗談抜きに。


(他にも参加しているスパイがいると聞いたから……まずは仲間を探しにでも行こうかな……?)


 そう考えたものの、すぐに却下した。……却下さざえるを得なかった。


 ……あ、そういえばこちらも詳しいことを聞かされていない。『仲間がいる』だけだった

 じゃあ、仲間探しもいけないじゃんか……。


 ──まさか、初めての任務で始まってそうそう本当に詰んだなんていうことはないよね……?


(誰かーー、私にやることをください……!!)


 そう心の中で叫んでいた時だった。「あの……」と声をかけられたのは。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ