出会い2
パーティーに入ると同時に受付の人が「麗華嬢のおなーり」と言った。
今思えば結構恥ずかしかったかもしれない。自己暗示をしていたとはいえ、久しぶりの……パーティーだったし。
受付の人の声でみんなの注目が一気に集まった。
う……。恥ずかしい。
「あの令嬢ご存じで?」
「いいえ。存じておりませんわ」
「美しい方ですわね」
「あのご令嬢…美しいな……」
「麗華嬢…か…。名前まで美しい…」
「おい、声掛けてこいよ」
「無理だろう」
コソコソとみんなが何かを話していた。
しかし、任務のことを考えていた私の耳には届かなかった。
今回の任務は、レンという名前の人物を見張ること。貴族の開催するパーティーに現れるらしい。
……それだけ。服も仮の身分も向こうが用意したけど、詳しい情報はまるでなし。
レン━━……なんだか聞き覚えがある気がするけど……どこで聞いたんだろう……?
って違う違う…任務に集中しなきゃ……。
でも……レンと言う人物について他に何も聞いていないんだよね……。見れば分かると言われても…分かんないんだよな……。
それともまだ会場に着いていないだけのだろうか……。もう分かんないや…それ以上考えたら頭が先にパンクしそうだ………。
他にも参加しているスパイがいると聞いたし……まずは仲間探しに行こうかな……。
………あー、そういえば詳しいことは聞かされてない……『仲間がいる』だけだった……。じゃあ、仲間探しも行けないじゃん……。
━━まさか、初めての任務でそうそう詰んだなんて事はないよね……?
そう思っていた時だった。
「あの……」




