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恋ボケ男(*^^*)こんなこと言われたみたい!  作者: こたつむ


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26/27

私、まだ生きてるんですけど!

 颯人が熱狂的なファンに刺された。

 颯人と結婚するのはこの私だと。

 その執着が最悪の状況を招いた。


 カミさんは、放心状態で手術室の前に立っていた。

「何なんだよ。」

 理人も、動揺が抑えられず叫ぶ、私は嗚咽が止まらない。


 手術が終わり、颯人は集中治療室に運ばれる。

 手術室の前に立ち尽くしたままのカミさんを理人が引っ張って、集中治療室に移動させる。

 放心状態のカミさんに変わり、理人が医師の説明を受けるため、席を外した。


 戻ってきた理人は、カミさんに言う。

「声、掛けてやれよ。」

 カミさんは全く反応しない。

 じっと颯人を見つめている。


 そして、心電図モニターが警報を響かせる。


 カミさんがいきなり叫んだ。

「私、まだ生きてるんですけど。

 一生幸せにするって言ったじゃん!」

 

 警報がおさまった。

 颯人が薄く目を開けて、微笑んだ。


 (奇跡?)


 そこに颯人の母が現れた。

「この子は、あんた残して死なないよ。

 傷は深くないから、1週間で退院できるんだって。」

 ポカンとするカミさんに颯人の母は言う。

「颯人が、あんたが今の颯人の母親とうまく付き合えるようになるまで、私のことは、内緒にしとくって言ったんだよ。

 私のこと知ったら、あの女とうまくやれないだろ。」

 カミさんはやっと、唐揚げ屋のおばちゃんが、颯人の実母であることに気づく。

「あの継母、どうして気に入らないかわかった気がする。」

 颯人の無事を知った途端、いつものカミさんに戻っていた。


 理人は、病院に向かう途中、颯人の母にも連絡をし、2人で、医師の説明を受けたらしい。

 そもそも、颯人の傷が命に関わるものではないことを理人は知っていながら、カミさんの前で、深妙な態度を取っていた。

 心電図モニターの警報音は、颯人が動いて外れかけただけであった。

 

 颯人のそばには、最強の女2人が立っている。

 颯人は、このクセの強い女2人に尽くすことを自分の幸せと思い込んで、これからも生きていくのだろう。


 カミさんと結婚した以上、カミさんより1日でも長く生きないといけない。


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