75話 気遣い、76話 新人の元カノ
先輩と新人、新人の元カノの話。
75.気遣い
最近、新人の元気がない。俺は新人に声を掛けた。
「仕事の悩みでもあるのか?」
「あ、いいえ。ちょっと彼女とケンカして……。別れちゃったんです」
「そうだったのか。些細なケンカだったら、謝って復縁したらいいんじゃないか?」
新人は俺の顔をじっとみて、何か言おうとしたが、結局何も言わず首を横に振って配達へ行ってしまった。
少し心配だけど、他の人に言うと噂が広まってしまってかわいそうだろうと、黙っていた。
76.新人の元カノ
カレシから顔が3つある犬を飼っている家の話を聞いた。「行くな」っていう事は「行っていいよ」って事だと思った。だって、話しちゃダメなことを私に話すんだから、そうでしょ?
でも、カレシに行くって話すと怒られそうだったから、黙って見に行った。
スマホのナビに住所を入れて、歩いて行ったら森の中だった。ちょっと変だと思ったけど、来たことがない場所だし、私は森の中へ入った。
森に入ってすぐに、濃い霧が出てきて何も見えなくなった。森から出ようと思っても出られない。
カレシに何度も電話したのに出てくれなくて。やっと出て、迎えに来てもらうことになった。
ようやく迎えに来たカレシは、小学生と一緒だった。意味わかんない。犬が見たいって言ったら、怒られた。
ケンカになって、別れを告げられたから、腹が立っていろんな人に顔が3つある犬の話をばらまいた。
元カレが会社から怒られればいいのよ。
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