73話 いつの間に、74話 婚活
防犯したり、びっくりしたり。
73.いつの間に
友達の家の近所が、最近物騒だ。不審者がうろついたり、そのあたりで行方不明者も出ているという。
友達が心配で訪ねていくと、玄関ポーチに防犯カメラが設置してあった。インコに挨拶してチャイムを鳴らすと、友達が出迎えてくれた。
「防犯カメラつけたのね」
「ええ。最近、物騒で怖いから」
一人暮らしだから不安も大きいだろう。
「妹さん、一緒に住んでくれたらいいのにね」
と言うと、彼女は苦笑した。
「あの子は自由人だから。私が結婚すればいいんだけど、相手もいないし」
「宅配のお兄さんは?」
冗談めかして言ってみると、
「ダメよ。妹と付き合っているもの」
友達の爆弾発言に、私は驚いて声をあげた。
74.婚活
婚活パーティーに友達と参加してみた。
一緒なら安心だと思ってたのに、ばらばらの組になってしまって、落ち着かない。
これと言って相手も見つからず、変な疲れがどっと出た。友達と連れ立って帰ろうとしたとき、ひとりの男性が友達に声を掛けてきた。
「今度、飲みませんか?」
さわやかな顔立ちで背も高く、外見はなかなかいい。
「遠慮します」
友達は珍しくきっぱり言って、私の手を取ってさっさと会場を出た。振り向きもせず、私の手を取ったまま急いで歩く友達の背中が「何も聞くな」と言っていた。
しばらく歩いて、目についた喫茶店に入ってからようやく私の手をはなした。
「ごめんなさい。さっきの人、肩にうちの緑の兵隊が乗ってたの」
「え?」
「最近、不審者がうろつくようになってから、緑の兵隊が少ない気がしてて。あの人のほかにも監視のためについていっているのかも……」
ぞっとしながらも、友達を守ろうとするけなげな不思議な者たちに少し感動を覚えた。
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