69話 きれいな石、70話 浴衣
近所の子が遊びにきたり、盆踊りにいったり。
69.きれいな石
スライムをくれた子が、その弟と一緒に遊びに来た。
「ジオラマ見せて!」
どうやら、弟が自慢したらしい。
私が縁側にジオラマを置くと、姉弟は緑の兵隊たちの訓練を面白そうに見ていたが、お姉ちゃんのほうがふと、私が作ったジオラマ風プランターに気づいた。
「これもジオラマ?」
「サボテンとラディッシュが本物のジオラマに乗れないから、私が作ったのよ」
「へえ」
お姉ちゃんは庭から拾った石を撫でたりしていたが、先日太平洋側に旅行した時に拾ってきた石を見て、
「これ、持ち上げてもいい?」
と聞いてきた。
「いいわよ。この前旅行先で拾ってきたの」
お姉ちゃんは白い石をもつと、太陽にかざしたりして興味深そうに見ている。
「図鑑で見た、糸魚川のヒスイにそっくり!」
「そうなの?糸魚川って新潟県だから、日本海側よね?」
「うん、そうだよ。ヒスイは限られたところでしか拾えない石だよ」
私が行った旅行先ではヒスイは拾えないらしい。お姉ちゃんは小さいのに物知りなのね、と私は感心した。
70.浴衣
久しぶりに浴衣に袖を通した。水色の地に藍色の桔梗の花が散らされた浴衣は、私のお気に入りだ。妹も、浴衣に着替えていた。妹は墨色の地に大きな鉄線が描かれていて、個性的なのだが、妹によく似あっていた。
私たちは連れ立って、近所のお祭りの会場へ盆踊りに行った。出店があって、にぎわっている。
広場の中央にやぐらが組んであった。提灯がいくつもぶら下げられていた。盆踊りまでもう少し時間があるようだ。
童心に帰って、妹と出店を楽しんだ。私は綿菓子を買い、妹はチョコバナナを買った。二人で味見をしながら食べて、盆踊りをした。
踊りながら、時折、居るはずのない懐かしい顔が見えた気がした。
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