61話 百鬼夜行、62話 旅行
ちょっと見てみたい百鬼夜行
61.百鬼夜行
姉が友人と温泉旅行に行くというので、実家の留守番を頼まれた。
犬の散歩に、ペットたちへの餌やりなんかをして、のんびりとしていた。
夜、窓を開けた縁側で庭を眺めた。蚊取り線香の匂いが夏らしい。少し湿気った生ぬるい風が、髪を揺らしていく。
倉庫の扉の開く音が、静かな空気に響いた。家の中からも音がする。
最初に出てきたのは、猫と犬だった。それからサボテンとラディッシュに、緑の兵隊たち。スライムも、インコも、金魚とベタも出てきた。最後に、蝶々と実家の古道具たち。
彼らは庭をぐるぐると練り歩いた。しばらくして、外へ出ていった。
彼等が戻ってきたのは、夜明け前だった。
62.旅行
友人と温泉に来ていた。妹に留守番を頼めるから、ペットたちがいても安心して旅行に来れる。
太平洋側の小さな町の温泉がある宿に泊まった。大浴場は太平洋側に大きな窓があって、眺めがとても良かった。
友人が海辺を散歩しようというので、行ってみると、小石が多い。
「これ、きれいじゃない?」
友人が真っ白い、少し透明感のある石を見つけて私に見せた。
私も、記念にと綺麗な石を探してみた。綺麗な白地にぼんやりと緑が入った石を見つけた。日の光に翳してみると、少し透明感があった。
「見て。私もきれいなの見つけたわ」
「本当にきれいね。ちょっと透明感があって」
拾った石は、サボテンとラディッシュのジオラマ風プランターに置いてあげた。
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