55話 工作2、56話 ジオラマ
ハンドメイドが好きな人って、作品の置き場に困るもの。
55.工作2
カラスを一緒に助けた子と金魚をくれた子が、一緒にうちにやってきた。二人で一つの大きなものを持ってきた。
「おねーさん、俺たち、ジオラマ作ったんだ!」
「ジオラマ?」
聞きなれない言葉に、私が首をかしげると二人はニンマリ笑って、
「縁側にこれ持ってくから!」
と、縁側に移動していった。
私が家の中から縁側に出ると、二人は縁側に置いた荷物を覆っていた布をそっと取り外すところだった。
現れたのは、まばらに木が生え、草地や茶色の地面があって、川まで流れる風景が立体的に作られたものだった。良く作られていて、本物の様だ。
「すごいわね。二人で作ったの?」
「うん!」
「兵隊たちは?ここで戦闘訓練してくれないかな?」
子供たちがきょろきょろ見回していると、どこからともなく緑色の兵隊たちが現れて、ジオラマに上ると、地形を確かめた。
その後、隊列を作ってみせ、戦闘訓練をやったりして、子供たちを楽しませた。
私もほほえましく見ていたけれど、なかなか大きいジオラマをどこに置いてあげるかしばらく頭を悩ませた。
56.ジオラマ
変な家に遊びに行った。住人の女性の友達に誘われたのだ。
到着すると、さっそく縁側に誘導された。何故か大きなジオラマが置いてある。
「ジオラマ、作ったんですか?」
「子供たちが持ってきたの」
ジオラマの上では緑の兵隊たちが何やら活動している。男の子の夢が現実になったようなジオラマがちょっとうらやましかった。
「それにしても、大きいわね」
女性の友達の言葉に、女性が苦笑して言った。
「ちょっと困ってるの。子供たちも兵隊たちも気に入っているから、ここに置いてるんだけど」
俺は、ジオラマを持ってみた。軽い。土台は発泡スチロールだろう。揺れたせいで兵隊が慌てている。
「もう少し小さいものを作りましょうか?分解できるようにして。子供たちが来たら、こちらを出せばいい」
俺の提案に、女性は頷いてくれたけど、女性の友達はちょっとだけ呆れた顔をした。
丹精込めた俺のジオラマは子供たちにも好評で、子供たちが来ると、子供たちが作ったジオラマと俺が作ったジオラマを並べるものだから、縁側が使えなくなったのは、ご愛敬という事にした。
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