51話 うちわ、52話 インコ2
日常の一コマ、インコの逃走
51.うちわ
小さなうちわが売っていた。実用品ではなく、インテリアだ。涼しげな柄に惹かれて一つ買って帰った。
「どこに飾ろうかしら?」
悩みつつテーブルに置いて、そのまま他に気を取られて飾るのをすっかり忘れてしまった。
気がついたら、サボテンが小さなうちわを使ってあおいでいた。なんだかおかしくて、声をたてて笑った。
52.インコ2
友達から電話がかかってきた。
「セキセイインコが逃げてしまったの!」
足輪につないだつもりが、ちゃんとつないでいなかったらしい。
見つけたら連絡すると言って、電話を切った。
夕方、家に帰ると、大きなセキセイインコが庭にいた。家族は家の中から恐る恐るセキセイインコを見ている。大きすぎて怖かったらしい。
「こんばんは」
「コンバンハ、カエル」
首をかしげてこちらを見つつ、インコが答えた。
「おうちに帰る?」
「カエル、カエル」
私は友達に電話した。友達は、
「車で迎えに行くわ」
と言って、うちまで車で迎えに来た。セキセイインコはちゃんと車に乗って帰っていった。
週末、2、3年前に買って放置していたスイレン鉢に、いつの間にかカエルが卵を産んでいるのを見つけた。
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