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不思議な家  作者: 猫野沙子


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47話 敬礼、48話 スライム2

小さな兵隊の小さな話、女の子とスライム

47.敬礼


 うちの庭の木に、セミがとまって鳴いている。それを、小さな緑色の兵隊たちが発見して、右往左往していた。


「セミは鳴いてるだけだから、追い払わなくていいわよ」


そういうと、兵隊たちは私に敬礼した。


 そこへラディッシュがやって来て、何故か兵隊たちの真似をして私に敬礼した。かわいい。





48.スライム2


 動いているスライムを私はじっと見つめた。おうちのスライムは動かないのに、おねーさん()のは動いている。


「ごみ、食べてるの?」

「ゴミを集めてくれているの。本当にいい子で、毎日助かってるわ」


 おねーさんは朗らかにそう言って笑った。


「どうしておねーさん()のスライムは動くんだろう?」

「分からないわ」

「そうなんだ、つまんない」

私の家のスライムが動かないままなんて、つまらない。動いてくれたら、一緒に遊べるのに。蝶々だって、たくさん作ったけれど、飛んでくれるのはまだいない。


 私はこっそり動いているスライムを少しちぎって家に持って帰った。前に作ったスライムにおねーさん()のスライムを混ぜた。

 混ぜ合わせたスライムが、震えだした。わくわくしながら見ていると、スライムの一部が棒のように伸びたり縮んだり、激しく動き出した。ずっともがくように動くスライムに、私は怖くなった。


 どうしていいか分からなくなって、動いているスライムを箱に入れておねーさん()に持って行った。


「ごめんなさい」

「いいのよ。おねえさん()で預かってあげる」


 しばらくして、おねーさん()に行くと、混ぜ合わせたスライムがお掃除していた。おねーさんは箱に入れてスライムを私に渡してくれた。


 家に帰ってスライムをはなすと、私の部屋の床を掃除し始めた。私とは遊んでくれなくてつまらなかったけれど、お母さんが喜んで、おねーさんにお礼に行っていた。



読んでくださり、ありがとうございます。

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