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不思議な家  作者: 猫野沙子


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25話 対面、26話 偶然

広がる輪

25.対面


 友人が遊びに来た。今日は犬を連れてきていて、うちの犬と庭で仲良く遊んでいる。


「庭が広いといいわね」


「ええ。ラディッシュとサボテンがいるせいか、前よりは雑草も生えてこないし」


「へ、へえ。いいわね」


 友人はちらりと日向ぼっこしているラディッシュとサボテンを見て、


「植物同士で話しているのかしら?」


と言った。


「そうだと思う。あの子たちは仲良しだしね」


私がふふふ、と笑った時、チャイムが鳴った。出てみると、宅配のお兄さんだった。


「突然すみません。近くまで来たもので。これ、良かったら食べてください」


 差し出されたのはケーキの箱だった。わざわざ買ってきてくれたみたい。


「ありがとうございます。でも、いいんですか、頂いてしまって」


そう言っているところに友人が顔を出した。


「こんにちは。あら、美味しいって有名なところのだよね?」


 友人が箱を見てそう言うと、宅配のお兄さんはちょっと照れたように笑っていった。


「実は、姉があそこの店員やってて。大雨の時に泊めてもらった話をしたら、必ず届けなさいって言われちゃって」


「もうお礼頂いてるのに、気を使わせてしまってごめんなさい」


 友人は一瞬驚いた顔をしたけど、「わんちゃん、いるものね」と呟いた。


 お礼を言ってケーキをもらった私は、友人と美味しいケーキに舌鼓をうった。





26.偶然


 私が買い物を終えて帰ろうとしたとき、人とぶつかってしまった。


「すみません」


「いえ、こちらこそ――――あっ!」


その声に、ぶつかった人の顔を見上げると、友達の家に来ていた宅配の人だった。


「この前の!私までケーキ頂いちゃったの。美味しかったわ」


「それなら良かったです」


 少し照れながらそういった宅配の人は、ふと気が付いたようにこちらをみた。


「あの人との付き合いは長いんですか?」


「職場で知り合ってからだから、それなりに長いわよ?」


答えてから、私もハッとした。


「時間があるなら、少しそこのファミレスにでも入りません?」


宅配の人は頷いた。


 私たちはそれから、友達の家で見た不思議の数々を話した。あの大きいセキセイインコのおしゃべりが本当に予言だって知ったり、実はあの兵隊は宅配の人のプレゼントだと知ったり。案外知らなかったことも多かった。


 お互い、帰るときには握手を交わして、「今度一緒にあの人の家に行きましょう」と約束をして、それぞれ家に帰った。私は、なんだか楽しくなってスキップでもしたい気分だった。






読んでくださり、ありがとうございます。

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