第28話 ミズホ軍の戦闘準備とヤマト軍の投降
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ヤマト軍が攻めてきた。戦闘艦100隻、空母10隻その他艦艇合わせて300隻以上を動員してきた。
シンキョウト本星に集結し、全速力でこちらに向かっているらしい。アキからの情報だ。
とりあえず、サルガッソーにこもって迎え撃つことになるのだが、かなり厳しい戦闘になるだろう。
ミズホの艦隊を予定通り配置し、桜花も戦闘配置に付けた。
私が出るつもりだったが、「総統が出て行ってしまったら、誰が指揮を執るのですか」と妻や各戦闘指揮官、桜花搭乗員である男の子たちに言われて、今回の出撃はあきらめた。しかし、ピトケアンが危険になったら、私も行くつもりで、桜花を用意させた。
今回、桜花に乗るのは、矢作、齋藤、桜井の三名だ。
三人は微笑みながら、配置についた。
他にも手持ちの戦闘艦を計画通り配置し、攻撃準備を行った。
そこに緊急無線が入ってきた。驚いたことに投降するとの連絡だった。
デジマコロニーで、投降してきた艦隊の指揮官と会った。驚いたことに桜井良子中佐が総指揮官だった。
「我々はミズホの思想に賛同し、その旗下に入りたいと思い、同志を募ってはせ参じました。どうか我々もミズホに加えてください」
ミズホは亡命者の国であり、亡命を希望してきたものは原則受け入れるのが習わしである。なので、このまま追い返すわけにもいかず、受け入れることとしたが、スパイによる破壊活動を警戒して、名家出身者や階級上位の者は当面デジマコロニーに留め置くこととなった。
ただ、名家出身者たちはミズホに亡命してきた男の子たちに会いたいという希望が強かったため、決して暴力行為を行わないことを約束させて、今現在の配偶者付きで合わせることとした。
ヤマト連邦内
大和連邦は上を下にの大騒ぎだった。ヤマトが保持する戦力の3割近くが一度に喪失してしまったからだ。
いきなり、各艦隊からの脱走兵たちが首都星上空に集結したと思ったら、全員ミズホに投降してしまった。
他の国境警備や首都防衛など最低限の戦力を差し引くと、自由になる戦力がほぼ喪失した状況で、ミズホに対する侵攻は物理的に不可能となった。
佐藤総司令官はこの責任を取って辞任、他の軍最高幹部たちも全員辞任した。
内閣も責任を取り総辞職、議会は解散し、総選挙が行われた。
この混乱の中、多くの新しい政党が生まれた。
軍や名家の影響力が低下したため、地域政党が各地で発生するとともに、ミズホとの講和を唱える党も出てきた。
ヤマト融和党と名乗るその党は、一部の名家の後押しを受けるとともに、それまでの既成政党の議員の一部をも取り込んで、見事第一党になり、政権を掌握、公約どおり、ミズホとの講和を行うことを宣言した。
ミズホ国首都ピトケアンにて
ヤマトから講和の打診があった。
私には反逆罪の取り消しと、その後の一切の活動について罪に問わないこと、今回のミズホ独立に関するすべての関係者が行った行為を罪に問わないこと、ミズホの独立を認めることが講和の内容として連絡があった。
また、これまでミズホに亡命、拿捕したすべての船舶、航空機はそのままミズホでの所有が認められた。
内容を精査した結果、問題なしとして、講和条約の締結を了承した。
ミズホに平和が訪れたのだ。
デジマコロニーで、ミズホとヤマトの講和条約が結ばれた。
ヤマトの代表は新政権の外務大臣で、九頭明と言うまだ30代ぐらいの若い男だった。
「九頭一史大尉ですね。私は、あなたの兄から数えて8代目に当たります。お会いできてうれしいです」微笑みながら握手を求めてきたので、握手した。
どことなく、兄に似た人物だった。
「ぜひヤマトに来てください。通商条約の締結と先祖……一史殿のお父さんやお兄さんの墓参りにぜひ来ていただきたいと思っています」
「行ったとたん逮捕はないかね」
「大丈夫です。すでにヤマトは我々反主流派の手にあります。今回の事件で主流派は力を落としました」そう言って少し苦笑いし、「反乱分子の残党たちもいろいろ動き出しているみたいで、気は抜けませんがね」と言った。
暫定的な通商協定が結ばれ、今後、交易や人の移動も完全に自由となることとなった。
今回、大量脱走したヤマトの兵士たちについては、罪に問わないとともに、希望者は原隊に復帰するように依頼する旨、連絡があった。
この条約によりミズホへの移民の自由も承認され、合法的に男の子たちがミズホに来られるようになった。それに関する取り決めも行われ、移住を希望する者は、本人の意思を確認したのち、ミズホへ移住することとなり、家族などの関係者がそれを阻害することは許されないこととなった。
この結果、ヤマト人男子は増え続けており、今や1万人を超えていた。
差別を受けている人工クリス人がミズホに来る理由はまだわかるが、こうもヤマト人男子が逃げてくるのはよくわからなかった。
しかし、どうも女性上位の社会になって男が愛玩動物化したことで、男には一切の自由がないらしい。 その状況に不満がなければいいのだが、不満を持つものも多くいるし、また男の立場が弱いことからかなりの数虐に近い状態のものもいるらしい。
それに耐えられない十代から二十代前半ぐらいの男が逃げてきているとのことだ。それ以上の年齢になると長期にわたる虐待の結果、生きる気力がなくなり虐待死か衰弱死してしまうとのこと。
だから男の寿命は大多数が早ければ三十台、遅くとも五十になる前には死んでしまい、それ以上生きるものはまれとのことだ。
そんなストレスの多い環境では、当然子供も生まれにくく、生まれても女の子ばかりとなっている。
更に問題はその状況について、女性側が問題視していないことである。
ミズホに逃げてきた男子は逃げる気力があり、それを実行する行動力のある人材ということで優秀な部類になるとのこと。
とりあえず、大きな問題を起こす者はおらず、多くがミズホ軍の一員として訓練を受けて兵士となり、兵士としての任務に耐えられないものは生産現場で働く人材となっている。
アキの作った「地下鉄道」という組織はヤマトからそういう人材のミズホへの逃亡を手助けしていたが、今後は合法化されたことで、ミズホへの移民はこれからも増大することとなるだろう。
ピトケアンの開発は、人口の増大とともに急激に進んでいった。
講和条約が結ばれ、移民も自由となった。それまで非合法な形で亡命していた男の子が堂々と移住できるようになり、若い男子たちは続々とミズホへの移住を希望してきた。
当然、名家の女子たちは止めようとするが、ほとんどの男子は引き留めを振り切り、ミズホへ向かった。逃がさないよう監禁した者もいたが、ミズホからの抗議が来て、ヤマト政府としてその男の子を助けてミズホに送り出した。
大和における人口は10億人を数えるが、そのうち名家と呼ばれる者達が約100万人おり、そのうち男は16万人程度であった。
そのうち、15歳から25歳ぐらいの男子が1万人以上ミズホに移住し、更に増え続けている状態で、ヤマトでは婚約者や配偶者を失った名家出身の女性が急増した。
止む無く、新たな男の子を婚約者として抑えようと、生まれたばかりの男の子を婚約者にするケースもあったが、その競争率も高く、順番待ちがすごいことになっていた。
中には、私もミズホへ行くと言って、逃げた婚約者や配偶者を追っかけていく女性もいた。
ヤマトとの出入国は、特に問題なければ自由となっているため、それらの女性たちも入国はさせているが、男の側から面会拒否の申し出があった場合は、接近を禁止し、違反すれば国外追放の処分とした。
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しばらく出張等でバタバタと忙しくなり、投稿ができなくなります。また、すこし小説を書き貯めたいと思い、時間をいただければと思います。
あちこち気が多い様で申し訳ないのですが、転生物を書きたくなり、そちらも書きたいと思っています。
なんでいまさらとお思いになると思いますが、最近なろう系のアニメが増えましたよね。それを見ていたら自分でも書いてみたくなったわけです。
ほんと気が多くて申し訳ありません。
こんな作者ですが、お付き合いいただければありがたいです。
私の作品のこれの続きが読みたいとお思いの方がいらしたら、感想等で言っていただければモチベーションが上がって書きたくなると思います。ぜひともご指定いただければありがたいです。
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