第24話 亡命者の急増
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それまでクリスやイムの一部しか知られていなかったミズホ王国の存在が、ヤマトとの講和を結んだことで、全世界にマスコミを通して示された。そのため、一躍国家として有名となった。
その結果として、イムとクリス以外の国々とも多くの交易品が取引されるようになった。またヤマト製の武器が売却されるとともに、そのメンテナンスと整備の名目で、桜井コンツェルンから多くの技術者が派遣されるようになった。当然みな女性である。
神風特攻隊と九頭大尉の件も大きく話題になったことで、多くの歴史検証がなされ、九頭大尉の冤罪の可能性がメディアや歴史学会で取り上げられるようになった。
政府としては、それらの声に押される形で、九頭一史の再審が決定した。
男の子たちのブログも人気となった。ミズホでの男の子の生活は、ヤマトの多くの男の子たちのあこがれとなった。籠の鳥として一生買われる運命にある男の子たちにとって、自由と活気に満ちた生活に、羨望に満ちた物であった。
それに触発されてか、多くのヤマト男子がミズホに亡命してくるようになった。
アキが率いる商会が手引きし、彼らは軍に入隊、軍の強化に役だった。また、軍に入らない者も希望に応じて各種技術者の元で、学びながら働いて技術を学んでいった。
人口は増大し、1万人はヤマト人で、そのうち3分の2が男で亡命者、残りは女性の鉱山技師や鉱夫、あと派遣されてきた各種技術者が占めていた。あとクリス人が10万人で全員が「人工」の女性であった。彼女たちのかなりの数はイムの捕虜だった兵士だが、クリス側から直接送られてくる元兵士もいた。彼女たちは、負傷等で軍務に着けなくなったりした者や、精神的に異常をきたし戦闘に耐えられない者達が送り込まれた。
クリスとは、身体的、精神的障害を持った人がミズホに送られてきた場合、一人当たりいくらの保証料をもらうことで受け入れると、協定が結ばれた。
しかし、問題はヤマト連邦である。降伏の約束は全く履行しないばかりか逆に男子の亡命者を受け入れ、軍備を拡充していることについて、ヤマト側から度々苦情と早期投降の実現が要求されるようになった。
こちらは、現在投降に関して準備中と返して、逆にヤマト男子の人権保障に問題があると思われることを追求し、直ちに改善を要求、改善がみられるまで男子の引き渡しは行えないことを伝えた。
また、ヤマトにサルガッソー内での開発を推進するための資金援助を求める要求を行った。いずれはヤマトの物になるのだから資金を出せということだ。
ヤマト連邦はしぶしぶ資金の提供を約束した。バウンディ星系の開発は進み、サルガッソー内のバウンディ星系からさらに奥にある小惑星の開発や基地化を進めていった。深奥地への探検を行うための、基地づくりである。
いずれはサルガッソーの深奥部に探検隊を派遣するつもりである。
九頭はできれば自分が隊長になって探検旅行に行きたいと思っていた。色々と面倒が片付いたらサルガッソー深奥部に冒険に出たい、惑星開発公社時代の血が騒いで仕方がない、と妻たちに言うと「同然私たちも連れて行きますよね」と言って取り囲まれてしまった。
どんな危険が待っているか分からない、できれば留守番していて欲しいと言ったが、「そんな危険なところなら余計一人で行かせるわけにいかない」と詰め寄られたため、やむなく、同行を了承した。
冒険に出るには、まだいろいろ対応しなければならない案件が多い。特にヤマトとの問題だ。幸江大尉と共謀していい加減な協定を結んだが、そのうちウソがばれることになる。そうしたら、ヤマトも本気になるだろう。
おそらくかなりの規模の軍を派遣してくるに違いない。
それに対処できるように準備を怠らないようにしなくてはならない。
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