第35話 突撃お宅訪問
途中でわすれて、この夏帆とのデートを書かずに先に進んだのは、内緒です()
4月27日土曜日。本来の休日なら、軽く顔を洗う程度だが、夏帆との約束の日なので、朝9時に起きて、身支度を整える雄貴。
彼女とは一緒の寮なので、待ち合わせ場所も特に設定することはせず、後は夏帆から連絡が来るのを待つのみである。
「……?」
暇つぶしに、スマホを眺めていると、玄関前に何故か人の気配を感じた。
「はて?夏帆さんか?」
午前中から出かけるという話だったが、態々部屋にまで来てくれたのだろうか。
しかし、チャットでは何も言われていない。
不思議に思いながら、雄貴は玄関へ向かい、そっとドアを開ける。
「どなたですか〜?」
「ひゃっ!?」
ドアの先の気配に声を掛けると、小さく悲鳴が聞こえた。
「お、やっぱ夏帆……さん?」
声は、聞き慣れた夏帆のものだったので、一体何をしてるのだろうと、声をかけようとしたが、思わずストップしてしまった。
「あ、雄貴君…。ど、どうかな?変じゃない?」
雄貴の視線に気が付き、はにかみながら問うてくる夏帆。
上はまぁ、お洒落してる感じはあるものの、白のブラウスに、チェックジャケットという、普通の格好だろう。
しかし下は、恐らくはジャケットとセットアップであろう、短めの丈のキュロットスカートで、夏帆のよく引き締まった綺麗な足が、惜しげも無く晒されており、目を奪われてしまう。
「ど、どう?」
「……あ、えっと、似合ってるよ!」
しばらく言葉を失っていた雄貴だったが、再び問い掛けを受けて、何とか現実世界へと引き戻される。
夏帆も元気っ子で、普段は女性を感じさせないとはいえ、やはり美少女。何を着ても様にはなるのだが、これは非常に良いチョイスであった。
ーひぇ〜。思わず見蕩れるとは、してやられたぜ!って、俺は何と戦ってんねん。ー
「そっか…良かった。」
ホッと息をつく夏帆。その様子から察するに、着慣れて無いのだろう。
「せっかく可愛い服なんだから、今日ははしゃぎ過ぎないようにね。」
「それは、どういう意味かな?雄貴君は私を、何だと思ってるのかな?」
「ははは。他意は無いよ。さて、こっからどうするの?もう出る?」
普段の雄貴が、夏帆をどういう目で見てるのかが、バレそうになってしまうが、何食わぬ顔で話題を変える。
「むぅ〜。今、明らかに誤魔化した〜!……ば、罰として、雄貴君の部屋に上げる事を要求する〜!」
「ふぇ?な、なぜ俺の部屋に?」
謎の要求に、雄貴は面食らってしまった。
「何となく、見てみたいから?…さ、流石に由橘乃ちゃんも……。」
「え?後半が聞こえなかったんだけど何?」
「う、ううん、何でもないよ!で、上げてくれる?」
「う〜ん、そうだなぁ…。」
夏帆のお願いに、雄貴は頭を悩ませる。
ーどないしよ?高校生にもなって、普通に同級生の女の子を自分の部屋に入れるとか、正気じゃ無いか、パリピかの2択だけど、俺はどっちでも無いし。てか、入学前に、先輩を家に入れた時点で、もう今更なのか?なら……。ー
シンシアの時は雰囲気に流されて、さらっと入れてしまったが、本来の雄貴なら取らない行動であった。
「……俺の部屋、特に何もないけど、良いの?」
「え、あ、うん!」
「そっか。んじゃ、どうぞ。」
戸惑った割には、直ぐに夏帆を部屋に入れる事を、承諾する雄貴。
特段、見られて困るような部屋では無いし、それに、夏帆であれば、気心は知れてる仲である。意固地になって拒否するのもおかしいと考えたのだ。
「う、うん。お邪魔しま〜す。」
ゴクリと唾を飲み込む、何故か緊張した様子で上がり込む夏帆。
ーうん?まぁ、男子の部屋に入るなんて、緊張するのが普通……じゃ、何で入った?ー
ドアを支えながら、入る夏帆を見送っている雄貴は、首を傾げる。
だがもう今更、やっぱり無しとは言いづらいので、黙ってドアを閉じた。
「ほんで、何する?ゲームとかあるけど、趣味似合うかどうか。」
リビングへ通し、机に荷物を置いた夏帆に聞く。何かしてないと、間が持たない気がするので、ゲームとかするつもりだ。
しかし、ウラデリ本編において、夏帆はゲームとかしなかった筈なので、どんなものが好みなのか、雄貴は知らなかった。
「…え?ゲーム機とかあるの!?」
「お、おう、あるけど?」
異様に食い付きの良い夏帆に、少し驚きながら答える。
一気に距離を詰め、満面の笑みを浮かべる夏帆は、雄貴の良く知る彼女では無かった。
ーあ、あれ?何でこんなに目をキラキラと?こういうキャラだっけか?ー
顔が近い夏帆から距離を取りながら、テレビの方に視線を向ける。
「ほ、ほら、あそこ。」
「あれがゲーム機…。は、早くやろっ!」
「あ、あぁ、良いけど、タイトルを選んでもらわないと。」
「あ、そうだね。どんなのがあるの?」
「ん〜、ちょい待ってね。」
テレビを点け、ハードを立ち上げる。ダウンロード版を主に購入しているので、パッケージをすぐに見せられないので不便である。
起動までの間、少し時間が空いた為、適当に飲み物を用意して、手を汚さずにつまめる菓子も持ってきて、テーブルの上に置く。
「お、立ち上がったか。」
「ど、どんなのがあるの?」
そわそわしている夏帆を横目に、コントローラーを手に持つ。
「えっと、まずこれが王道のプレイヤー同士で戦うやつで、こっちがレース。そんで、これがモンスターを協力して狩るやつで、これが1人プレイで荒廃した世界で、機械兵器と戦うやつだね。」
「色々あるんだね!雄貴君は、どれがオススメ?」
「俺のオススメ?う〜んそうだなぁ……。」
キラキラとした期待の眼差しを受けながら、雄貴は1本のタイトルを選ぶのだった。
サボると、書き方を忘れますね。





