↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ひとしずくのナミダ  作者: 佐倉伊月
第一章 E3838F E382B8 E3839E E383AA
PR
8/10

第一章8話 何度やっても

煙の匂いがする。何度嗅いだかわからないこの匂い。


「どうしたら、、、、」


行けばおそらくまた巻き戻る。行かなければリリーが、オリヴァが危ない。

どうすればいい。打開策が、、、ない、、、


俺がそう考えているとオリヴァが少し心配そうに顔を覗き込んでくる

「アオくん、、、?大丈夫、、?顔色が悪いけれど、、、」

「あぁ、、えーーっと、、、うん。大丈夫」

大丈夫でないことは俺が一番よくわかってる。ただ、話したところでなんの解決にもならない。


信じてくれるはずがない。俺の話なんか信じられるはずが。

俺が、俺がなんとかしないと。

そう俺が考えているうちに2人はあっという間に馬車を用意している。


「行きますよ。アオ様。」

「あぁ、、、うん。」

まだ何も考えが浮かんでいない。でも、行かないと2人が危ないのも確かだ。

俺はとりあえず街に向かうことになった。


「何が起こったか情報を集めましょう。アオ様と私が中心部を。オリヴァ姫は生き残りの確認をお願いします。

行きますよ。アオ様」

俺は言われるがまま街の中心部に向かう。行けばどうなるのか。

俺はそれを知っている。知った上で、行くしかないんだ。


やはり、大量に倒れている人がいる。

そしてリリーが生存確認をしようとする。

「リリー。その人たちは生きてる。だから早く立て。これを起こした元凶が来る。」


リリーは少し驚いた顔をしたあと、目を閉じる。

「確かに、、、誰かがこちらに迫ってきていますね、、、よく気づきましたね。アオ様。」

なんかあんまり褒められてる気がしないけど、、、、今はそんなことはいい。

相手の能力をなんとか知らなければ打開策は出てこない。


「リリー。透明化的な能力を相手が持ってたらどうする。」

リリーは不思議そうな顔をして

「そうなった場合、おそらく私もアオ様も完封されるでしょうね。」

リリーでも策は思いつかないか、、、


そうこうしているうちに、煙の中から背の高い女性が出てくる。

「男の子に女の子〜…カップル〜?」

「もし私とアオ様がカップルに見えているなら、その目は不良品かと。」


どうしたら、、、どうしたら、、、、

すると突然俺はあることを思い出す。

アイリスは毎回決まったセリフで技を使っていると。

『私の名前はアイリス。おやすみなさい、坊や、、、、、』

毎回これを聞いた後に意識が途切れている。


仮説だが、試す価値は十二分にある。

俺はアイリスに勘付かれないようリリーに耳打ちする。

「リリー。あいつが近くに寄ってきた通ったら耳を塞げ。おそらくだが、あいつは決まったセリフを言うことで相手を瞬殺するとかそう言う系フロラを持っている。」


リリーは不思議そうな顔をするが、俺の真剣な目を見て嘘はないと察したらしく、こくりと頷く。

「では、アオ様は下がっていてください。」

リリーが戦闘体制に入る


「あららぁ?ヒソヒソ話なのぉ?混ぜて欲しいわぁ」

「あなたと話すことなど何もありません。」

「ひどぉい。私だってお話ししたいのよぉ。」

「では拘束した後たっぷりと話させてあげます。」


リリーがアイリスの懐に入り込み一発入れようとするが、アイリスがふっと消える。

「また、、、、、、!」

どこに行った、、、また不意打ちが来るのか、、、?

いや、、、前回も同じような流れの後に、、、、

「リリー!後ろだ!」

リリーは後ろから近寄るアイリスからギリギリ離れる

「あららぁ、、?避けられちゃったぁ。夢見心地だわぁ、、、」

アイリスが飛び込んでくる。

リリーがカウンターを決めようとするがまた消える。


くっそ、、、あの透明化をなんとかしないと、、、

「もしかして。あなたの方が厄介なのかしら?」

俺の後ろにアイリスが現れる。

咄嗟に俺は耳を塞ぐ。

これで大丈夫なはず、、、、

「私のフロラに気づいてるのかしらぁ、、?でもぉ。意味ないのよぉ〜?」

頭に直接音が響く。

「私の名前はアイリス。おやすみなさい坊や、、、、」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

、、、、、聞いていますか?

「聞いていますか?アオ様。」

「打てただけでも上出来と言ったんですが、聞こえませんでしたかね。」

また、、、、またここだ。


でも、フロラは当たっていた。大丈夫。俺ならなんとかなる。俺なら、、、、


ただ、現実はそう甘くなかった。


「私の名前はアイリス。おやすみなさい坊や、、、、」

「私の名前はアイリス。おやすみなさい坊や、、、、」

「私の名前はアイリス。おやすみなさい坊や、、、、」

「私の名前はアイリス。おやすみなさい坊や、、、、」、、、、、、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

、、、、、聞いていますか?

「聞いていますか?アオ様。」

「打てただけでも上出来と言ったんですが、聞こえませんでしたかね。」


10回目…もう10回目だ。

あれから何をしても、結局ここに戻ってきてしまう。

何をしても、何度やっても。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。