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眠れる森のホムンクルス  作者: 鼻眼鏡26号
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グルス王国 12


リバと対峙するホムは目の前の相手から目を離すことは出来なかった。


世間知らずで、相手の力量とかは考えず自分の筋肉のみで戦ってきた相手は大抵は殴ればなんとかなったのだが、今回だけはどう考えても同じ結果になる事はないと断言できた。


「錬金術師では無いのか!!まぁいい!!お前もなかなかの実力を持ってそうだな!!いざ尋常に勝負だ!!」


バカでかい声で話しかけて勝手に完結する話の聞かない奴だと一瞬で分かった。


だが、少なくともホムよりは実力は遥かに上だと認めざる得ない。


だが、ホムの目的は1つだった。


この目の前の敵を倒す、それだけだった。


そうと決まれば動き出すだけで、初手から全力で魔力を解放し右腕に集める。踏み出した地面は抉れて砂塵を巻き起こし恐るべきスピードを生み出した。




その直後にホムの体は爆発に巻き込まれた。


「………は?…」


何が起きたのか全く分からなかった。


少なくとも見ている景色が晴れ渡る空であることだけが理解できた。


「隠す気のない一撃にブラフもなく馬鹿正直に突っ込んでくる。愚策で真っ直ぐなのは俺は好きだが、それが通用するのは格下だけだ。」


リバの言葉に耳を傾けてはいるが、同時にどうすればいいのか模索していた。


「寝てる暇はあんのか!?」


リバの怒号で全身に危険信号が走りすぐさまその場を退くとーー


ドゴンッ


と先ほどまで寝ていた場所が爆発した。


「鋭いな!!危機を察知するとはその感覚は素晴らしいが、そう何度も上手くいくか!?」


今度は逃げた先に爆発が起こり私は動き回って避けるだけで精一杯だった。


リバの拳の振りかぶりと同時に爆発していることから、この爆発はこの男の仕業で間違い無いのはすぐに分かった。だからこそこの場を離れて距離をとった。


「……ざっと、40メートル」


「ほう!ただ逃げてるわけでは無いのだな。関心したぞ!」


リバの魔力が及ぶ距離を逃げながら観察するとリバを中心に半径40メートルが爆発の範囲であった。


だが、それは彼の40メートル圏内には入るのは容易では無いという事で、さらにはリバに近づくとその爆発の発言速度が上がっているため、いくら反射機能が優れていても避けきれないのだ。


「攻撃手段は一つじゃ無い!!」


ホムは地面を殴りひび割れた大地から石を持ち全力投球する。


魔力を纏わずに投げられる豪速球は岩をも砕く力で飛んで行くが、リバの目の前で頑丈な壁に当たるかのように石が弾ける。


「遠距離においても狙いは良し。ハッ才能溢れる奴だな!」


リバの余裕な態度にホムは少しだが焦り出す。


少しでも時間を無駄にしたく無いのに打つ手が見当たらない。


再び地面を殴り今度は1発とは言わず何発も連続で石を投げ続ける。1発1発は岩をも砕く一撃で並の敵なら魔力の防御ごと吹き飛ばすのだが、リバには届く前に爆破されて無力化される。


「……もう打つ手が尽きたのか!!情け無い!!開始して数分も経っていないぞ!!」


リバから浴びせられる言葉は事実であった。


ホムはその事を理解した上でーー


「だって何も思いつかないんだもん!!」


正論を言われて逆ギレである。


「馬鹿者!!戦場を舐めるな!!常に考え自分の生き残る最善の方法を考えんか!!」


普通にごもっともな正論で返された。


「知ったことかあぁぁぁぁ!!」


半ばヤケクソで飛び出すホム。

距離を縮めてリバの範囲である40メートル内に侵入した。


「自暴自棄になったか!!貴様などもう知らん!!」


リバはホムの魔力の流れを見て、右腕に集中する魔力にヤケクソを起こしたと理解し自身の魔力をホムに一点合わせて集中した爆発を狙い撃ちした。


その爆発は人を爆散させるに十分な火力でそこの地面は抉られて相手の姿は無いものである。


だが、爆煙の中に黒い影とそこから飛び出すホムの姿があった。



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