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だらけたい白騎士隊長と苦手な侍女は内緒の和平を結ぶ  作者: ユミエリ
第一章 だらけたい白騎士隊長は苦手な侍女と内緒の和平を結ぶ
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71 普通な感覚と記憶の混雑①

ローズ宰相からの発言に、俺は理解出来ない気持ちと妙に自分に対して、納得するような気持ちがあった


父上の事を知るとき、俺が混乱して気持ちを落ち着かせてくれたからだ


「┄俺が記憶を書き換えたと言ったが、具体的にどう言うことか話してくれないか?」

「ほう~知りたいのか?」


ローズ宰相は、スッと目を細めて告げてくる。俺は頷き、具体的に知る必要はいまの俺にある気がしていた


少しだけ変わった、父上の事を知りたいと思っている、誤解? と疑問があるものの


実際に父上は、俺が嫌いな態度ではなく、紳士で言葉数は少なくとも、優しくて、ああ┄これが本当の父上だったと何故か納得している


普通に変な気分だから困るが、ローズ宰相が俺が記憶を書き換えたと言ったことに自分にない記憶を知る手懸かりがある、俺は幼少期の断片をなくしているから


うん? 記憶の断片をなくしてる?


どういうことだ?


一瞬浮かぶ疑念を感じていたら、ローズ宰相は、フフ、ハハハ‼ と大笑いをする


「┄なんだ⁉」

「ハハハ┄いかんな。こうも┄あの人の思う通りに事が進むとは、いいだろう見せてやる、お前が耐えられる範囲の記憶を」


クククと悪戯を閃いた子供の如く笑いながら、俺を見て言われ、はあ? 意味がわからん、と訝しげていたが、ローズ宰相はそんな俺の反応なども楽しんでいるようで、立ち上がり、俺の近くにくると頭に手をあてる


「┄シリウス、書き換えた記憶と真実の記憶、お前はどっちを信じるか、後で教えろよ」

「┄何を┄┄クッ‼」


ローズ宰相に反論しようとしたものの、頭に当たる手のせいで脳内に雷撃の刺激をあてられたように意識が失い始めた。


その意識の中で、ローズ宰相は不意に辛そうな表情をしている気がしていた、やった本人が辛そうな顔をしてんじゃねえよ! と失いかけるなかで毒づいてしまうのだった。


◆◇◆◇


俺は意識を失ったあと、一つの魂のように上空の中に浮いていた。


『┄うわっ! なんだ┄┄これ?』


一瞬┄慌てて、手足をばたつかせてしまい焦るが、そういえばと思い出す。


『┄確か、俺が知りたいからとローズ宰相に頼んで、馬鹿みたいに笑われ、何か無理矢理意識を奪われたんだよな┄┄うん、無性に腹立つな』


などと見当違いな怒りを感じていたものの、上空からじゃ、なにもわからないなと考えに至り地面に降り立つ


なんだろう幽霊になった気分だな


そう思っているときだった、近くの建物より父上の声が聞こえてきた。


俺はその方角に視線をやれば、降り立った場所には庭園で、屋敷には父上と母上、そして若い頃のラーシュとロロアナが、一才になっている俺が座っている姿があった。


とても幸せそうな、暖かい空気が周囲にあり信じられない気分になる


『┄なんだよ、この記憶』


幸せの空気が信じられないでいた、俺の中では放置され、優しさなどない眼差しで見下され、暗い空間にいる、それが俺の記憶だ


ズキッと痛みだす頭痛、俺は頭を押さえたとき

ふわりと横に誰かが降り立った


なっ! だ、だれだ⁉


と警戒し、1歩後退して横を向くと、乳母のラーナリアが俺を見ていた


『┄ラーナリアなのか?』


つい、驚くよりも嬉しくて声をかけるとラーナリアは、優しく笑みを浮かべ『はい』と返事をしてくれ、抱きついてしまう


するとラーナリアは一瞬┄驚くものの、よしよしと撫でられる、俺は背が伸び、ラーナリアぐらい包み込めるはずなのに、いつのまに背が少年期ぐらいになっていて腰辺りに抱きついている状態になっていた


『┄ふふ、成長しても甘えたがりとは、可愛いですねシリウス様』


上を向く態勢にムッとしてしまうが、ラーナリアに会えた喜びは、いまの俺にとっては嬉しいので気にしないことにした。


しかし、ずっと甘え続けるのは俺には耐えられず、一分間堪能したのち、離れるとラーナリアは優しく微笑み


『┄もう甘えないのですか?』


と言われ、頷き


『┄あまり甘えると、ラーナリアが辛いだろう』


と告げたらラーナリアは、瞠目しつつも


『┄そうですね、死者としてシリウス様とは普通なら対面することはありませんから』


小さく苦笑を浮かべ、俺を向く


『┄私が貴方の記憶を守ってたんですよ』

『俺の記憶をか?』

『┄はい、ずっと』


ラーナリアの言葉に、何だか納得する


ときおり痛みの中で、妙に風が吹いたとき楽になることがあったが、ラーナリアが側にいたんだと嬉しくも、己れがなさけなくなる


だが同時に思う、あんな殺され方をしたのに、ラーナリアは何で純真に人を恨まずにいられたのだろうと


『┄ラーナリアは、殺されたのに恨まずにいられたのか?』

『う~ん、そうですね。私は恨む必要を感じませんでしたから、それに娘も旦那も、私に対して、泣いてくれ、ローズなんてめちゃくちゃ泣いてくれましたしね、ふふ』

『┄は?┄え⁉ ローズが泣いた?』


いやいや、まて、父上とローズがラーナリアを殺したんだよな?


『┄┄シリウス様、自身の記憶を混雑していること気づいたようですね』

『┄記憶を俺が改ざんさせたって事だよな』

『そう、だからこそ。ローズ様が私をここに夢としてシリウス様を案内させるように言われたんです。あとジルビオ様にも』


父上とローズ宰相がか?


もう、なんなんだよ! 俺の知らない所で二人して動きやがって、手のひらで踊らされてんのか、俺は⁉


はあ~~~~


と深い深い溜め息が口からもれて、ラーナリアを脱力しながら見ると、優しく笑う姿に癒された。


それと少し何故か、ミラ嬢の笑顔と重なる、どこか似てるよなと


だが話がそれる可能性も危惧し、ただ父上とローズ宰相への違う意味でのムカつきに感情変換しておくことにした。

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