61 秘密の邂逅ージルビオ視点②
「ジルビオさん、笑いすぎです!」
ムウ~と怒るような店主に、笑い過ぎたことを詫びたあと
「相談したかったのだが┄またの機会を┄」
見つけて来たほうが良いよなと言いかけたとき、何故か店主は焦ったように、口を挟んでくる
「構いませんよ! えっとジルビオさんさえよければ、一緒に食事をしませんか?」
「┄え?」
唐突の申し出に、どうするべきか戸惑う、別に食事なら取るのは良いが、二人っきりで女性と言うのも困るものである
無闇に女性と二人で密室といるのは、色々と誤解が生じるため、いくら庶民であろうと遠慮しようとしたら
「┄えっと、食事と言っても密室ではなく、そこの客間にて振る舞うだけですので、大丈夫ですよ!」
と私の意図を組んで、話す彼女の気遣いに、ちゃんとした常識がつくづくあるなと感心し、心遣いに感謝と食事の同席を承諾した。
◇◆◇◆
店主により案内されたのは、客間らしく靴を脱いで裸足となるもので、少々┄戸惑いながらも、部屋に入室すると、えらく変わったテーブルに布団のよう布が被さり、部屋には緑の草のような匂いがあり、心を落ち着けるものとなっていた。
そんなふうに、キョロキョロし周囲を観察していれば、彼女がクスクスと笑いながら、地面に座るように進められ、布の被さったテーブルに入るように言われ、この物体の名前を訊ねると【コタツ】と言われた
ふむ【コタツ】と言うのだな
そんな楽観的に思い、少し警戒しながら中に入ると、とても温かい温度が足元を包み込み、ホッと落ち着ける感じだと思えた
次に店主は私の目の前に山型の器をひっくり返したような、土色の器に白く長い物がいくつも入っていて、黄色とオレンジの液体が入っていた
「これは、なんだ?」
「え~っと、うどんって言って、この時期に食べると温かくて身体が暖まる食べ物ですよ、どうぞ┄冷める前に食べて下さい」
「君も食べるんだよな」
チラッと前方には彼女も座り、長い棒状の物を持って、頷いていた
それはなんだ? といちいち聞くのも、なんだか面倒だろうと思うが、ジッと見ていると、彼女は自分の持っているものはハシという名称だと親切に教えて貰い納得する
なるほど彼女は、転生人かもしれんな、こんな珍しい物を作れるものは
まあ、いい┄それよりも目の前にある【うどん】と言うやつを食べるとしようか
ハシは使えないため、フォークで掬い口に運び吸うとツルンと口の中に入り、モチモチとした食感の中に、魚の風味だろう味が口一杯に広がり、汁を飲むと余計に風味が倍増して、またうどんを吸うのを繰り返せば、あっという間に食べ終えてしまう
ほう~このうどんと言うやつは、中々にあっさりとしていて、喉越しもよく、麺もモチモチとしていて、他国のフラシと似ている料理と違い美味いな
「店主、ご馳走になった」
私が食事を終えて礼を述べると店主も食べ終えたらしく、いえいえ、こちらこそと謙虚のある言葉に、良い子だなと思えたとき、ハッと何かを思い出したらしく急に立ち上がり
目の前にある食器とハシやフォークを持って洗い場に行くため、私も手伝おうと言ってみたが、お客様ですから、じっとしていて下さいと言われてしまい
仕方なく座りながら、物思いにふけるしか時間を過ごせず、ぼんやりと店主に相談することを考えていた




