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だらけたい白騎士隊長と苦手な侍女は内緒の和平を結ぶ  作者: ユミエリ
第一章 だらけたい白騎士隊長は苦手な侍女と内緒の和平を結ぶ
32/102

32 誕生月のプレゼント①

前半、ジルビオ視点、後半、シリウス視点です

ローズの部屋を出て、ラーシュとは無言だが互いに横に歩いていたけれど、スッと私に視線を向けることなく、声をかけてきた。


「┄旦那様は、妻を殺したが┄罪悪感は抱かなくていいですからね」

「いや、そうはいかん┄グラビアスがやった事とはいえ┄私が手をくだしたのも道理だ。許される行為ではない」


ラーシュの妻でラーナリアは、シリウスにとっては乳母であるが、サリエナがあげる事が出来なかった愛情を捧げてくれた女性でもある


それをみせしめだからと殺害したのは、いくら暴走したグラビアスであっても私がやったことでもある


他人のせいにして逃げるつもりは更々ない


「頑固┄ですね、相変わらず」

「そうかな、私は余り変わってないからね」


そう返事をし、ラーシュを見れば、フッと笑み


「俺はジルビオ様の事は嫌いではないんですよ。妻のラーナリアも、あいつは死に際には運命を感じる能力がありましたから」

「┄┄┄そうか。ラーナリア嬢らしいな┄」


あの明るく生きることに希望を与える姿に、私やサリエナは元気を貰っていた


ギュッと手を胸にあて懺悔の気持ちになったとき、ふとローズ君が養女にしたミラ嬢の事を思い出し


「┄なあラーシュ、ミラ嬢はお前の娘ではないのか?」


と告げれば、ラーシュが一瞬だがピクッと反応し、私を見てくる、その瞳は戸惑いだった


私が何故にミラ嬢の事を知っているのか?

それはラーナリアが娘を孤児院の【ヴィーナス】に預けていると話してくれた事を思い出したからだ


ジッと互いに立ち止まり見ていたが、ラーシュはハハッと軽く乾いた笑みを浮かべた


「┄どうして娘だと、何故にそう思うのですか?」

「ローズ君が養女にしているからね、ラーナリアと約束していたと話してくれた記憶があるんだ┄┄違うのかい?」

「いや┄娘です。私とラーナリアのたった一人の。ですが┄私が父親とは名乗るつもりはありませんよ」

「┄どうしてだい?」

「┄┄┄┄理由は、いえません」


ラーシュは辛そうに顔をそらして黙ってしまい、これ以上は聞かないで下さいと言っているようだった


だから私は話題をそらすことにした、サリエナがいま何をしているのか? とか

兄さんのサルファンが、あの事を調べてくれている内容などを話して行ったのだった


◆◇◆◇


シリウスは昼頃に訓練を終えたあとに夕刻頃には仕事の書類整理や、ジマとガイスからの嘆願書などの受託、部下達の指示などを済ませ、机にて脱力していた


いまは部下達も帰らしているから、誰もいない場所で脱力していようと誰も文句を言う人はいない


「あー疲れた。┄まじで隊長職はきついな~」


もう、このまま寝たい


そんな事を思っていたが、ハッと思い出した


「そういえば┄ミラ嬢に今日の事を報告するために行かなければ」


俺はすぐに起き上がり、帰り支度を済ませているさなか、何となくだが昼頃、ミラ嬢に俺の上半身を見られた事をふいに思い出して


あの醜態は恥ずかしかったな


とか思ってしまうが┄ミラ嬢が俺の何かを見て辛そうにしていたようだったな


あれは、どうしてだろうか? とも考えるが、いまは保留にしとくことにした。


城の執務室から出て外に出ると、うっすらだが雪がシンシンと降りだしているのに気づく


「どうりで冷えると思ったな」


雪が降る時期には、何だか嫌な気分だった事もあったが、今の俺は足どり的にも軽い


それは何故か? ミラ嬢の元に行くことに妙に心が浮き出すからだ


まだ2、3日しかミラ嬢と会話もしていないのに、変だよな


などと思いながら、俺はミラ嬢の待っているだろう白雪の丘に向かった


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