エッセイ『某劇団の研究生の時の話』2
『某劇団の研究生の時の話』2
某劇団の研究生だった時、その劇団のエースとも言うべき俳優さんに直接会って質問を出来る機会がありました。
何でも質問して良い、という事だったので一応真面目な質問でもするか、と考えていた一方、その俳優さんのファンでもあったので、とあるドラマについて質問してやろうとも考えていました。
持ち時間は五分。
質問は一人一個まで。
という制約があったので、簡潔に伝えようと一言考えました。
当日、怠そうに入って来たその俳優さん。
周りの研究生は「演劇とは~」「芝居とは~」「現場では~」「役作りとは~」「役者としての心構えとは~」と言った内容の話ばかりで飽きていたのか、怠そうに答えていました。
そんな中私は「あの某ドラマって私物なんですか?」と聞いて周りがザワつきました。
先輩からは「何馬鹿な事聞いてんだ!」と怒られましたが、その俳優さんはそれまでと違ってパァッと明るくなり、とても真摯に答えてくれました。
そしてその質問だけで十分くらい使ってしまったのですが「他にも聞きたい事ある?」と追加の質問を求めてきたので「あれって〇〇なんですか?」「あれって××なんですか?」と質問を五~六個程させてもらい、計三十分くらい私に時間を使ってくれました。
最終的に「君、面白いね!」と仰って下さり、私にとって非常に楽しい時間でした。
この事を母に話すと「きっと毎年同じような質問に飽き飽きしてたんだろうね」と言われて「あぁ、成程!」と思いました。
これも先日その俳優さんがテレビに出ているのを見て思い出して書きました。




