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エッセイ  作者: 河野吉田
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エッセイ『高校生時代のバレンタインデーの話』

『高校生時代のバレンタインデーの話』


 バレンタインデー。

 私はあんまり好きなイベントじゃなかった。

 好きでもない女の子から義理チョコや本命チョコを貰い、本当に好きだった子からは貰えないからだった。

 ホワイトデーも面倒だった。

 いちいちその人にとってどれが良いかを考えてお小遣いから捻出しなきゃならないので本当に面倒だった。

 高校生になって本命チョコは貰えなくなったが、女子からは義理チョコやホワイトデーのお返しを貰う為に配るチョコレートを沢山貰った。

 面倒だなとは思いつつも、そのチョコをくれた人達の事を人に聞いてどんな味が好きか、アレルギーは無いか、深読みしないような意味の無いお菓子はどれかを選んでホワイトデーに渡した。

 結果的に、どれもそこそこ値が張るお菓子(主にチョコ)をホワイトデーに返した。そして私にチョコをくれなかった子へも分け隔てなく配って回った。

 すると翌年から「河野君にバレンタインでチョコをあげると何倍にもなって返ってくる!」と口コミが広まり、高校二年生と三年生は大量のチョコを貰う羽目になった。

 私としてはそれから五年くらいチョコを食べたくない程食べ切り、終えたのだった。

 一瞬だけモテた訳では無かったが、気分は良かった。

 胸焼けと財布は苦しかったが。


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