表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
エッセイ  作者: 河野吉田
PR
5/38

エッセイ『病院帰りに子供さんに絡まれた話』

『病院帰りに子供さんに絡まれた話』


 某月某日、平日昼間、皮膚科の病院の帰りに最寄りのスーパーに寄った際、おそらくお母さんと喧嘩したらしい四歳くらいの子供さん(男児)が突如私の下へ走って来て足に抱き着いてきた。すると子供さんが。

「もういい!僕、この人の家の子になる!」

 そう言われて怒っていたお母さん。テンパった私は咄嗟に。

「ごめんね。オジサンはニートだから君の事養ってあげられないんだ……」

 そう言うとお母さんが。

「グッ……!」

 と一瞬、笑いを堪えていた。「養う」の意味は理解していたのか、子供さんは。

「ニートって何?」

 と聞いてきたので、今度は目線を落として子供さんの肩を掴んで。

「無職って事だよ」

 と答えると、お母さんはまたも。

「グフッ……!」

 と笑いを堪えていて、「よしよし、もう一推しだ」と私は思った。子供さんが。

「無職って何?」

 と聞いてきたので。

「働いて無いって事だよ」

 と答えると、お母さんが。

「ブフゥッ!」

 と、遂に噴き出した。内心「やったぞ……!」と私は思った。お母さんは子供さんの手を引いて。

「グフッ……!ほら!お兄さん迷惑してるでしょ!ブフッ……!すいませんでした~!ブフゥ!」

 去って行きながら子供さんが。

「何であの人、働いて無いの~?」

 とお母さんに聞くと、お母さんは笑いを堪えながら。

「グフッ……!人には人の事情があるの!ブフッ!」

 そう言って去って行った。そんな笑いと悲しみを秘めた日。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ