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エッセイ  作者: 河野吉田
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エッセイ『祖母との別れの話』

『祖母との別れの話』7


 ちょっとした番外編です。

 母からよく言われるのが「アンタはよくやってくれた」「アンタは十分頑張った」という言葉です。

 私からしたら「何が?」と思うのですが、母が言うには、祖母の為の買い物、料理、下の世話、スマートフォンの管理、部屋の出入り、外出時の移動の際の手伝い等々……これらは「普通男孫はやらない」らしいです。

 私からすると「当たり前じゃないの?」と思う事ばかりでした。

 だってニートなんですから。

 しかも今の施設に移る直前、祖母の助けに間に合わず寝てしまっていた事もあるので私自身の過失であると未だに思っています。

 兄からは「そう責めるな。誰にだって介護には限界がある」と労いの言葉をくれたり「何で皆こんなに優しいんだ……?」と本気で思っていました。

 でも母が言うには「アンタが常に家にいなかったらアタシがとっくに仕事を辞めて、共倒れしてた。アンタがいなかったらきっと、ばーちゃんの事を殺してたかもしれない」との事でした。

 「そこまで!?」と思っていましたが、よくよく考えれば母ももう還暦を過ぎ、現在、骨折中。

 今この状況下でまた祖母が家に戻る事になっていたら、もう金銭面でも体力面でも精神面でも終わっていた可能性があったんだなと実感させられました。

 ニートで良かった。

 とは思いませんが、意外なところに需要があるんだなと思わせられたエピソードでした。

 続きます。


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