エッセイ『某劇団からの理不尽な話』
『某劇団からの理不尽な話』
某劇団に研究生として所属していた時の話です。
その時は研究生一年目で、右も左も分からない状況でその劇団に入りました。
そしてある日、突然「今日から当劇団の舞台設置があるから手伝え」と言われ、駆り出されました。
そこで街の道路のど真ん中で機材等を運び出す大型クレーン車とトラックがありました。
一般の方にそこを通られないように三角コーンバーを立てていたのですが、先輩から「そこいちいちどかしたり元に戻したりするの面倒だから開けとけ!」と怒鳴られ、渋々開けていると、一般の方がこちらに入ってきてしまいました。
するとさっきの先輩が「一般の方に危険が生じるだろ!少しは考えろ馬鹿!」と怒鳴りつけて来ました。
「そこで三角コーンバーの管理をしてろ!」と言われて上げ下げを繰り返していたら別の先輩に「何サボってんだ!馬鹿野郎が!早くこっち手伝え!」と怒鳴られ「何なんだ?この劇団……?」と怒りを覚えながら荷物運びをさせられました。
そして当日前夜になって「明日からの公演、スタッフとして出てもらうから」と突然言われ訳も分からずにその場に向かいました。
「で、結局何をすれば?」と思っているとチケットもぎりと扉の開閉だけすれば良いと言われたのでその通りにやっていたのですが、とある女性客三人が劇が終わっても一時間程出て来ませんでした。
「どうすれば良いんだろうか……?」と思っていると反対側の扉を担当していた同期が「閉めて良いってよ」と合図してきたので「あぁ、何だ。劇団関係者の方か」と思い扉を閉めようとすると後ろからベテランスタッフのオバサンに「まだお客様が残っているでしょう!?何考えてんのよ!?」と怒鳴られました。
正直「は?」と思っているとそのスタッフのオバサンは館内アナウンスをして女性客達を帰しました。
後に「何しに来てんのよ!?少しは考えろ!このバカタレ!」と罵られ「はぁ!?」と怒りを抑えていました。
その後も「館内アナウンス」についての内容をその場で口頭で一回だけ告げられ、覚える暇も無く夜の部にたどたどしく「只今を持ちまして~」の件を言うと、またもあのオバサンが「声が小さい!内容は一度言われたら頭に入ってるんだからちゃんと言え!」と怒鳴りつけられました。
劇の期間が終わり、後は解体作業、といったタイミングでまた駆り出され、また私は三角コーンバーの上げ下げ係をやらされる事になり、別で指示されてそこで暫く別の作業をしていると、また一般人の方が作業現場に突入していったそうです。
そこで「おい!そこの管理責任者は誰だ!?」と怒鳴る現場監督。そこで先輩は本来はその先輩が担当の筈なのに私に向かって「コイツです!」と指差し、私はしこたま怒られました。
その劇団の舞台は、私の好みに合う内容ではありませんでした。それに加えて、こうした理不尽な経験が重なり、劇団そのものが大嫌いになりました。
今でも、あんなことがあった劇団がよく続いているものだと思います。
あれから約十年。
ふとあの日の時期になって思い出した愚痴でした。
舞台演劇が好きだっただけに、こんな裏話を見せられたらこれから先純粋に観劇が出来なくなってしまうなとその時は感じ、今でもそう思ってます。




