幻想の組織 イリュー
ここは、太陽が最も当たる町。気温はいつも40度を超える。この街の名前はザサン。南の山ノースリエの東に10キロほど行った場所にある。
この街の出身者は、デスソシエの幹部の太陽の魔女 ソレイユがいる。
この街の中央にひときわ高い塔がある。
この高い塔に、魔女の集団がいた。
いや、この街ザサンを支配している集団だった。
この集団の名前は、幻想の組織 イリューだ。
イリューは、相手を幻想に落とす組織だ。
この高い塔のある部屋に、ある魔女がいた。
その魔女は、上品で優雅な魔女 アウレリアだ。この組織のボスだ。
アウレリアは、南の山ノースリエから帰ってきたところだ。
「やっと帰れてこれたね。」
「そうですね。色々と収穫がありましたね。」
そう答えてくれたのは、リーベル。
紫色の髪でショートヘアの魔女だ。
「そうね。収穫があったからこそ、奴らを出し抜ける。」
リーベルは、不安そうな顔をした。
「…………奴らですか?あの者たちの正義は異常です!しかし、どうやって?」
アウレリアは、ニヤリと笑った。
「はぐれ魔女達よ。彼女たちを幻想にとらわさせる。そして、奴らと戦わせる。」
「しかし、簡単に、はまりますかね?私たちの魔法に敏感みたいでしたけど。」
そう疑問を口にしたのは、ダリア。
赤髪の魔女で、普段は自信満々気の魔女だ。
アウレリアは、そんなダリアの言葉に、さらっと答えた。
「大丈夫よ。あいつらの弱点はわかっている。あの男よ。あの魔女達は、あの男を守るような動きをしていた。あの魔女たちをバラバラにさせる。私たちの得意分野でしょう?」
リーベルとダリアは、アウレリアの言葉に自信を持った。
「そうですね。私たちは得意分野です。不信感を与えるのは。」
「あいつらの魔法はしっかり見ましたからね。対策は可能です。」
アウレリアは、街の景色を見た。
「残りの2人も呼んできて。始まるよ、楽しいショーのはじまりが。ふふふ。」
ダリアとリーベルは、急いで部屋の外に出た。残りの2人を呼ぶためだ。
アウレリアは、街の景色を見ながら、独り言を発していた。
「健司君、あなたも同じよ。ただ、夢を見ているだけ。」
その時のアウレリアの顔は、寂しそうな顔していた。
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健司、ルメ、ハレッサ、シーリン、エルフェリアは、南の山ノースリエにあるデスソシエのアジトから東にある太陽の街ザサンへと向かっていた。
健司は、場所に詳しいシーリンに、太陽の街ザサンについて聞いてみた。
「シーリンさん、太陽の街ザサンは、どの辺りにあるんですか?」
紫の髪の色をしているシーリンは、健司に対して、にっこりと笑い、
「太陽の街ザサンは、東に後8キロ歩いたところにあります。」
ルメは、嫌そうな顔しながら、
「遠い〜!」
エルフェリアは、そんなルメを注意しながら、
「わがまま言わない!みんな一緒なんだから。」
ハレッサは、エルフェリアの言葉に、反応示して、
「みんな一緒?気持ちは違うんじゃない。」
エルフェリアの表情が一瞬だけ、曇った。
「どういう意味?」
「だって、健司の隣で寝ていたのは、ルメとシーリンじゃない?気分が違うわ。」
ハレッサは不機嫌だった。
朝から不機嫌だったのだ。極めつけは、デスソシエの面々と仲良くしている健司の姿だった。
「それに、健司は美人なら誰だっていいのね?」
健司は、すぐさま否定をした。
「そんなことありません。1番大事なのは…………。」
その後の言葉が続かなかった。
照れてしまい、言えなかったのだ。
ルメがそこに助けが入った。
「ちょっと!やめてよ、健司にも好きなタイプがいるんだよ。」
ハレッサは、好きなタイプと言われて、考えた。
(好きなタイプ?)
「ああ、わかった!健司に優しくしてくれる人だね。じゃぁ私だね。」
シーリンは、哀れみを持って、嘆いた。
「ハレッサ、ついに頭がおかしくなりましたか?そんな不機嫌を撒き散らしている人に、好きになりますかね?」
「何?喧嘩売ってんの?いいよ、買ってあげる!」
ハレッサは、さらに不機嫌になり、喧嘩を始める雰囲気だった。
エルフェリアがシーリンとハレッサの間に入り、止めようとした。
「やめろ。喧嘩してる場合じゃないでしょう?これから敵地に行くんだから。」
ハレッサは、その場に座り、わがままを言った。
「やだ〜。癒しが欲しい。」
エルフェリアがギロっと、ハレッサを睨んだ。
「癒し?何が欲しいの?」
ハレッサは、ニヤッと笑い、
「健司君におんぶしてもらいたい!」
健司は、ハレッサの発言にドキッとした。
「僕はいいですけど、ハレッサさんがやる気を出せるなら……」
ルメは、即座に拒否反応を示した。
「反対よ!男と女だよ。」
ハレッサは、ルメの方を向いて、
「私たち家族でしょ?意識なんてしないよね?」
エルフェリアとシーリンは、難色を示したが、納得するしかなかった。
「しょうがない。」
「ハレッサが元気が出るなら、渋々認めましょう。」
健司は、ハレッサをおんぶした。
ハレッサからは、いい匂いがして、スタイルも抜群だから、ドキドキしてしまう。
ハレッサは、そんな健司を耳元でささやきながら、
「健司君、興奮した?私は、大好き、健司君のこと。」
健司は、ハレッサの言葉に、答えた。
「家族っていうことですよね?」
「私はどっちでもいいよ。異性でも。」
健司は、ハレッサが満足するまでおんぶした。
その間はずっとドキドキしていた。
ルメ、シーリン、エルフェリアも不審げに2人を見ていた。
ハレッサだけは、幸せな一時だった。




