次の目的地へ
デスソシエの一員だったルゼーが、野蛮な魔女たちと言われるリベティの仲間と言われた健司は、ハレッサに思い切って、聞いてみた。
「ハレッサさん、リベティの組織とどこかで会ったことがあるんです?」
ハレッサは、星空を見上げて、話した。
「前にね、ある街で見たことがあるの。そこでは、あるカップルがいた。そのカップルは、両方とも深く愛し合っていた。そこにちょうど、リベティがいたの。彼女たちにとっては、絶好のカモだったわ。」
健司は不思議そうな顔をした。
「カモ?」
「ええ。ある魔女が、男に近づいた。私とあなたの彼女、どっちが綺麗、と。男は彼女と言った。すると、魔女は魔法を男に向かって、放ったわ。男は、それでも折れなかった。魔女は、魔法を永遠に放ち続けた。何時間もずっとね。」
ルメは、たまらず、嫌な顔をした。
「なんとなくわかったわ。嫌なやり方ね。」
「そう。最終的には、男は魔女の方が綺麗だと言った。魔女は最後笑っていたわ。リベティにとっては遊びなの。おそらく、ルゼーがあなたたちに近づいたのも、遊びのようなものね。」
カテリーナは、ハレッサの言葉を聞いて、愕然とした。
「最初から騙していたなんて。哀れね、私たち。」
デスソシエの魔女達も誰も反論しようとはしなかった。
しかし、健司はそんな彼女たちに言葉をかけた。
「そうでしょうか?その結果、僕たちは会えました、カテリーナさん達に。これもご縁なんですね。カテリーナさん達が集まったのも、何かの縁だと思います。そして、ルゼーさんが最後に、カテリーナさん達に向けて、言った言葉、あれは本心だったと、僕は思います。」
カテリーナ達は、健司の方へ向いて、
「ありがとう、あなたの優しさに私たちは救われたわ。」
この言葉に健司は笑顔になり、ルメ、ハレッサ、シーリン、エルフェリアは、健司の頭を撫でた。
エルフェリアは、
「さてと、次の目的地に向かおうか。」
シーリンは納得した顔で
「そうですね。行きましょうか。」
ルメは何を言っているかわからない顔で
「どこに行くのよ?」
エルフェリアは、東の方を指差して、
「太陽の街ザサンへ。そこに幻想の魔女アウレリアがいる。」
それに待ったをかけたものがいた。
太陽の魔女ソレイユだ。
「待って。あそこはもう、彼女達のテリトリーよ。私はそこの出身者だから、街のみんなは、まるで、幻術にかかったように、幻を見ているわ。」
それでも、エルフェリアは、退かなかった。
「それでも行くよ。自分が最も安心する場所が揺らいだ時、人はパニックになる。それを狙うんだよ。」
シーリンは、エルフェリアの狙いがなんとなくわかったので、
「相変わらずえげつないですね。健司の魔法で、相手の幻術を打ち破るんですね。」
エルフェリアは、ニヤッと笑い、
「当たり〜。相手のペースを崩す、これは基本だよ、ソレイユ。」
ソレイユは、まだ確信が持てないが、期待感を感じられた。エルフェリア達なら、なんとなくできそうな気がするからだ。
「わかったわ。エルフェリア、あなたたちを信じるわ。」
「ありがとう。それでなんだけど、もう夜も遅いし、どこかに泊まるところがあればいいんだけど。」
カテリーナがエルフェリアの質問に対して、答えた。
「私たちの屋敷に住めばいい。まだ、部屋がいくつか空いてるから。」
ルメは、ニヤッと笑い、
「やったー。健司、一緒に寝よう?」
そこにすぐさま反論する人がいた。
ハレッサだ。
「待って!一緒に寝るの私だよ。ルメじゃない。」
健司はオロオロと、し始めた。
(どうしよう?また喧嘩しそうな雰囲気だし、かと言って、ルメ、ハレッサ、どちらも美人だから、緊張して眠れないなぁ。)
そこにシーリンが口を挟んで来た。
「ちょっと待ってください。2人だと喧嘩するので、間を持って、私が一緒に寝ましょう。」
すると、2人は不機嫌になり、反論した。
「なんでそうなるのよ?」
「シーリンが一緒に寝たいだけじゃない?」
シーリンは顔を笑っているが、目は笑っていなかった。
「何か問題でも?今回の戦いでは、私が1番活躍しましたから、ご褒美は私ですよね?」
3人の口喧嘩は、止まりそうになかった。
エルフェリアはため息をつきながら、ある言葉を言った。
「立てなくなる。」
すると、3人は急に立てなくなり、その場に座った。
3人は、これが魔法だと瞬時に気がついた。
これは魔法なのかと、誰もが一瞬、疑った。
シーリンはたまらず聞いた。
「この魔法は何なんですか?空間魔法じゃないですよね。全く別ものの魔法になりますが?」
エルフェリアは、何か考えるように、
「教えないー。だって、教えたら、対策立てられちゃうちゃうじゃん。今は秘密の魔法とだけ、言っておこうかな?じゃあみんな、仲良く寝るんだよ、仲良くね!」
3人はそれっきり、黙ってしまった。
「わかりました。」
「仲良くするよ!」
「降参ー。従うわ。」
健司は、エルフェリアのことを再認識させられた。
エルフェリアは、まとめ役なのだと。
カテリーナ達は、話が終わったようなので、健司達をデスソシエの屋敷へと案内した。
そこは、立派な屋敷だった。
20人ぐらいは住めそうな屋敷だった。
健司達は、そこで一緒の部屋で喧嘩することもなく、仲良く寝た。
健司は、眠る直前、旅をしてからの出来事を振り返った。
(魔女たちも人間なんだ。ただちょっと、能力があるだけの女性なんだ。この先も楽しみだな。どんな魔女がいるのか、どんな土地があるのか、楽しみだな。)
健司は、眠りに入った。ハレッサ、ルメ、シーリン、エルフェリアも静かに眠った。
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一方、ここはとある場所の森の中。
この森の中に歩いているのは、幻想のアウレリアとそばにいる魔女たち2人だ。
「アウレリア様、あの男の魔法、脅威でしたね?」
「そうね。ただ、チームワークを崩せば、問題ないわ。」
そばにいた魔女は、笑いながら歩いていた。
すると、前方から見知らぬ魔女が歩いていた。
黒髪のロングヘアーで、腰には細長い剣をかけていた。
「久しぶりね、アウレリア。」
アウレリアは、一瞬だけ驚いた顔を見せたが、すぐに余裕のある顔に戻った。
「ルゼー、久しぶりね。あの時死んだと思っていたけど、やっぱり、スパイだったのね?」
「ふふふ、当たり前じゃない。私たちにとっては、遊びなんだから、目的のために、今は休憩だよ。」
「恐ろしいわね。あなたの所のボスは。」
「結局は力だよ。アウレリア、あなただって散々見てきたでしょ、強大な魔女たちの前では無力だって。」
アウレリアは、ルゼーを見て、余裕があるのを感じた。
「またね、ルゼー。」
アウレリア達は、その場から去っていった。
ルゼーは、じっとアウレリア達を見ていた。
(何もせずに去るとはね。何から逃げているのかしら。)
————————デスソシエ編 完——————




