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魔女に救いを  作者: リーゼスリエ
影の魔女

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ある悲劇


健司達は、幻想の魔女アウレリア達が去っていったのを見て、少し安堵した。

 ただ、カテリーナたちの顔は暗い。

 健司は、アウレリアが言っていたルゼーについて、少し気になっていた。


 健司は、カテリーナ達に、ルゼーという人物ついて、聞いてみた。


「カテリーナさん、さっき、ルゼーという言葉が出てきましたが、どんな人物なんですか?」


 カテリーナは、あの時を思い出すように静かに語った。


 ——————————————————————————


「カテリーナ!」


 誰かがカテリーナを呼ぶ声が聞こえた。

 振り向くと、170センチ位の黒髪長髪で腰には、細長い剣を持っていた女性がいた。

 その女性の名は、ルゼー。

 まだ結成してから、日もそんなに経っていないデスソシエの一員で、この頃はまだ上下関係もなかった。


「ルゼー。どうしたの?」


 ルゼーは、カテリーナに対して、微笑んでいた。


「カテリーナに、そしてみんなに出会えてよかった。これも何かの縁だよね。」


 その時、みんなもやって来た。

 エルネア、ソレイユ、セレナ、リーネ、クロエ、リセル、ヴェリシア。

 彼女たちもみんな、この山ノースリエで出会った魔女達だ。

 カテリーナたちは、あらゆる魔女の組織がある中で、魔女になり立ての者たちの受け皿になろうとしていた。

そんな彼女たちだったが、数週間後にある事件が起きた。

 この山ノースリエに魔女の組織がやってくるという噂を聞いたからだ。


 カテリーナはみんなに言った。


「みんな、大丈夫だよ。私達は1人じゃない。みんなで力を合わせれば、撃退できるよ、きっと。」


 みんなはカテリーナの言葉を聞いても、暗い顔をした。

 エルネアがカテリーナに魔女の組織について、話したからだ。


「カテリーナ、魔女の組織について知っている事がある。魔女の組織の名は、リベティ。通称、野蛮な魔女。」


 カテリーナは野蛮な魔女と聞いて、驚いた。

何よりも、カテリーナのトラウマが野蛮な魔女たちだからだ。


「……野蛮な魔女。あの凶悪な魔女達が!どうして、ここに来るの?」


 エルネアは、カテリーナの言葉に首を振った。


「わからない。ただ、あいつらは有名だから。おもちゃで見つけたんじゃないのか?壊れる人間を。」


 ルゼーは何か考え事をしていた。

 カテリーナは、そんなルゼーを見て、


「どうしたの?ルゼー、何か思いついたの?」


 ルゼーは、にこっと笑い、


「なんでもないわ。じゃあ、行ってくるわね。」


 みんなは、ルゼーの言ってることにわけがわからなくなった。


「は?何言ってるの、ルゼー。」


 ルゼーは、本拠地であるデスソシエの屋敷から、外に出た。

 カテリーナたちは、顔を見合わせた。


クロエは、カテリーナに聞いた。


「ルゼーを止めなきゃ!」


 ソレイユは、クロエに同意した。


「そうだよ。デスソシエは誰も欠いちゃいけないんだ。」


 カテリーナ達は、屋敷から外に出た。

 すると、金属音がぶつかる音が聞こえた。

 セレナは、みんなに聞いてみた。


「これって!敵が?」


 みんなが金属音が聞こえる方へ向かうと、ルゼーと褐色の女剣士が打ち合っていた。


褐色の女剣士がルゼーに対して、


「ははは、やるね。その細長い剣で、私と互角にやれるなんてね。」


 ルゼーは、少しずつ押されていった。

 ルゼーがだんだんと劣勢になっていった。


 リーネがルゼーを心配した。


「ルゼー!危ない!」


 褐色の女剣士の1振りをかろうじて、さけた。

ルゼーは、魔力を手に宿わせて、細長い剣に移した。


「はあああああ!」


 ルゼーの渾身の振りを褐色の女剣士に浴びせようとした。しかし、褐色の女剣士は、それよりも速いふりでルゼーの体を斜めに振り下ろした。

 ルゼーの体から、大量の出血が出た。


 カテリーナ達は、ルゼーに近寄ろうとした。

 その時、褐色の女剣士の後ろから声が聞こえた。

 黒髪で、ただならぬ威圧感を感じる女性と側に何人かの女性がいた。


「決まったようね。目的も果たしたし、帰りましょうか。」


 そばにいた魔女たちも褐色の女剣士も返事した。


「はい!」


黒髪の女性は、カテリーナをチラッと見て、ただ笑っていた。

彼女たちはこの場から去った。

 残されていたのはカテリーナと倒れているルゼーだった。


 カテリーナ達は、ルゼーを抱き抱えて、


「ルゼー、ルゼー!しっかり!」


 ルゼーは、ただ星空を眺めていた。


「みんな、ごめん。私はここまでみたい。カテリーナ達の理想を影から見守っているわ。…………」


 ルゼーは、静かに息を引き取った。

 カテリーナ達は、大量の涙を流していた。


「ルゼー、ルゼー、なんでこんなことに。」


 ヴェリシアは悲しそうに言った。


「ルゼーを弔ってあげよう。できるだけ近くに。」


 ルゼーの遺体は、屋敷から、西に500メートルほどの近くで弔われた。


 カテリーナはこの時、心に誓った。


 (私さえ、しっかりしていれば。こんなことには。ルゼー、見てて、みんなの理想は私が守る。)


 今のデスソシエはこうして作られた。

 上下関係と支配の名の元に。


 ————————————————————————


 健司達は悲しそうな顔で聞いていた。


「そうだったんですね。ルゼーさんは、全うしたんですね。」


しかし、心にもない言葉がハレッサから聞こえた。


「いつまで信じてるの、その女を。」


 デスソシエ達は、ハレッサを睨んだ。


「どういう意味よ?私たちの仲間を侮辱する奴は許さない!」


「行ってみればわかるわ。弔われた場所に」


 健司もエルフェリア、シーリン、ルメもハレッサの言葉に理解が追いつかなかった。

 ハレッサの言う通りに、ルゼーの弔われた場所、屋敷から西に500メートル行ったところに着いた。


 カテリーナは、不満を持ちながらも、ルゼーの墓を見た。しかし、異変に気づいた。ここの土だけ最近、掘り返したような跡があるからだ。


「なにこれ?誰かが触った?まさか!」


 カテリーナが土を掘り返すと、そこには何もなかった。

 ルゼーの骨すらなかったのだ。


 カテリーナ達は、意味がわからなかった。

 エルネアがハレッサに聞いた。


「一体何を知っている?」


「やっぱりね。彼女は仲間だよ、リベティのね。おかしいと思ってたんだよね。彼女達があっさりひいた理由もね。遊ばれていたんだよ、カテリーナ達は。」


 カテリーナは、訳が分からなかった。


「何のために?」


 健司は逆にハレッサに聞いた。


「ハレッサさん、彼女たちのことを知っているんですか?」


 ハレッサは健司に対して答えた。


「知ってるよ。彼女達のやり方をね。相手を絶望に落とすんだ。ただの遊びだよ、彼女たちにとってはね。」


 ルメ、シーリン、エルフェリアは冷たい目をしていた。


「悪趣味な魔女共め。」


「お仕置きが必要ですね」


「うんうん、健司と会わせちゃいけない奴らだね。」


 ハレッサは考えことをしていた。


 (気になるのは、何故彼女達がここまで来たのか?もしかしたら、まさかね。)


 ルゼーは一体何の目的でカテリーナたち近づいたのだろうか?

 そして、野蛮な魔女たちの目的とは一体?


 

 

 

 

 


 

 

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