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魔女に救いを  作者: リーゼスリエ
影の魔女

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風速の魔女カテリーナ


シーリンがエルネアを倒した後、健司がシーリンに傷がない状態のシーリンになるようイメージをした。


 シーリンさんの無傷な体のイメージをして、シーリンさんの元気な姿が見られるように。


 シーリンは、徐々に傷が消えて、無傷な体の状態に戻った。

 その様子を見て、クロエ達も駆け寄ってきた。


「シーリン!大丈夫?」


 シーリンはなんでもなさそうな感じで、


「大丈夫ですよ。元に戻りましたから。健司、ありがとう。」


 リセルはさっきの戦いでエルネアの感情がおかしいことに気づき、みんなに話した。

 

「ねぇ、さっきのエルネア、おかしくなかった?あんな感情を爆発させるエルネアじゃないはず。」

 

「ええ、エルネアは冷静で、みんなをまとめてくれる人だった。それなのに、まるで誘導されてるみたいなような。」


「そもそも、何で健司達にあんな敵視するのか分からない。最初は、余裕があったのに。」


 シーリンは彼女たちの言葉を聞いて、答えを示した。


「なるほど、なんとなくわかりましたね。この魔法は、感情を増幅させるみたいですね。それなら、彼女たちが感情的になったのも頷けます。」


 健司はシーリンの言葉を聞いて、魔法の可能性を羨ましいと感じた。


「そんな魔法があるんですね。魔法って、無限大なんですね。」


 シーリンは、健司の言葉に驚いた。


「健司さんらしいですね。魔法は、上限がないんですよ。思いついた分だけ、魔法がありますからね。」


 クロエは、そんな魔法がある事に脅威を感じ、


「しかし、あの魔女達は一体何者なの?これほど、大がかりな魔法をかけるのに、一向に仕掛けてこない。」


 シーリンは考えた。


 これほどの魔女、やはりあの魔女ですか。まさか、本人直々に出てくるとは、思いもよらなかったですね。


 シーリンはクロエ達に真実を話した。


「私の予想が正しければ、あの上品で、優雅な魔女がいるでしょう?あれは、幻想のアウレリア。噂によると、彼女がかけた魔法は、1%でも現実だと思うと、現実に思えてくるらしいですね。例えば、南の山ノースリエは、木が生えないことで、有名らしいですが、森が見えてる人は、既に彼女の幻にかかっています。それが彼女の恐ろしいところです。」


 健司達はアウレリアの恐ろしさに、初めて恐怖した。


クロエ達は、山の方を見て、


「私はまだ見えるわ。」


「私もだ。」


「私もよ。という事は、私たち全員すでにかかっていた?」


 健司は、森は見えなかった。


「僕は見えないです。それなら、クロエさん達が僕たちと出会う前に、既にかかっていたということですか?」


 シーリンは、真剣な顔して答えた。


「そうみたいですね。恐ろしいですね。違和感すら感じさせないというのは。しかし、彼女たちはまだ動きません。なぜなら、エルフェリアとデスソシエのボス カテリーナの戦いがまだ終ってないからです。」


 健司達は、エルフェリアとカテリーナの戦いの方を見ていた。


 カテリーナは、ソレイユ、エルネア、セレナ、リーネが次々と敗れて、静かに目を閉じた。


 ソレイユ、エルネア、セレナ、リーネ、みんなよく頑張った。後は、私に任せて。私は負けない。負けるわけにはいかないんだ。


 カテリーナの魔力が徐々に広がっていた。

山を覆うほどの魔力。エルフェリアは、感じていた。


 本気で来るか?仲間がやられて、焦ってるみたいだね。

 ただ、これほどの魔力、さすがはボスと言ったところか。


 カテリーナは拳をエルフェリアに目掛けて、振るった。

 エルフェリアは、空間魔法コンタクトで、カテリーナの背中にくっつけた。カテリーナは、拳がカテリーナの背中に当たった。

カテリーナは、確信したように話した。


「あなたの魔法の種、なんとなくわかったわ。あなたの魔法は、もう通用しない。」


 カテリーナの拳に、緑色の魔力が付与され、スピードが上がったと同時に、カテリーナ自体の姿が消えた。

 消えた瞬間、エルフェリアの腹にまともに当たった。

エルフェリアはすぐに、空間魔法コンタクトで、カテリーナにくっつけようとしたが、カテリーナの姿が見えなかったので、魔法は失敗に終わった。

エルフェリアは、殴られ続け、その場に膝をついた。


「ぐっ。全く見えない。これは一体何の魔法かしら?肉体の強化魔法?」


 その時、カテリーナの動きが止まり、姿が見えた。


「風速魔法 ストームポーン。拳に風をまとわせることで、スピードが速くなる魔法よ。そしてあなたの弱点は、対象物が見えないと、空間魔法が繋げられない点よ。私の姿が見えないから、繋げられなかったんでしょう?違う?」


 エルフェリアは、余裕がなさそうな表情をした。


 ちっ。私の魔法の弱点が見抜かれるとは。さすがは、ボスと言ったところか。それなら、もう一つの弱点も既にわかってるかもしれない。


 カテリーナは、エルフェリアを嘲笑した。


「黙っているところを見ると、当たりみたいね。はぐれ魔女というからには、どんなものかと見れば、こんなものか。エルフェリア、あなたの魔法は大したことない。ただ逃げてるだけ。」


 エルフェリアは、その場から動けなかった。

 いや、図星だったのだ。

 空間魔法は、攻撃魔法じゃないからだ。


 それを見ていた健司達は、


「エルフェリアさんが負ける?あのエルフェリアさんが?」


 シーリンもにわかに信じたくなかった。


「信じたくないですが、相性が悪いですね。カテリーナが

 格闘派だったとは。」


 そこに回復の魔女 リーネが来て、付け足した。


「それだけじゃないわ。カテリーナは風速の魔女と言われる位、スピードが速い。それを可能にしているのか、あの魔法よ。」


 シーリンは納得したような顔で、


「なるほど、そうなると余計に相性が悪いですね。」


 健司が心配そうな顔で、


「どういうことですか?」


 シーリンは、エルフェリアの弱点を言った。


「エルフェリアの弱点は、格闘です。空間魔法は、まず相手が当たらなければ意味がないので、避ける事は得意ですが、打たれ強さで言えば、とても弱いです。」


 健司は困惑した。


「え?でも、みんなの喧嘩をいつも止めてるじゃないですか?」


 シーリンはそれでも、首を横に振った。


 「あれは、私たちがたとえ、エルフェリアに喧嘩を売ったとしても、時間がかかるだけだからです。それに彼女は思考で考えるタイプですから、カテリーナみたいな直感タイプは苦手なんです。」


 クロエは、納得したような顔で


「そういうことね。確かにカテリーナは何も考えずに動くタイプ、私は頭で考えるタイプだから、あの時は勝てたのね。」


 みんな心配そうにエルフェリアのことを見つめていた。

 カテリーナが圧倒的に有利だからだ。

 エルフェリアはここからどう巻き返していくのだろうか?

 


 

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