対話
健司達は、何もない荒野で、デスソシエのボス カテリーナたちの襲撃に遭い、クロエの魔法で何とか防いだ。
健司とカテリーナは、ついに、初めて顔合わせをすることになった。
カテリーナはエルフェリアの話し合いに、少しだけ興味を持った。
「話し合い?いいね、話し合いましょう。なぜ私たちが街を奪ったのか?」
これには、健司とルメがすぐに謝罪をした。
「ごめんなさい。奪うつもりはありませんでした。ただ、魔女を救いたかったんです。敵意はありません。」
カテリーナの眉がピクっと吊り上がった。
「魔女を救う?あなたたちのやっている事は、ただの自己満足だよ?誰も救っちゃいない、そうでしょ、クロエ?」
カテリーナは、クロエに対して、実際どうなのか、聞いてみた。
クロエは、カテリーナが話し合いに応じる気がないのが透けて見えた。
カテリーナは和解に応じる気がない、何を言っても無駄かもしれない。
クロエはカテリーナに対して、逃げないことを決めた。
「私は救われたわ。目が見えるようになったの。わかるでしょう、カテリーナ?私たちがなぜ、この山にいるのかもね。」
エルネア達幹部も、クロエの言っていることが本当だとしても、はぐれ魔女たちを許せる気にはならなかった。
何だ、この気持ちは?クロエの言っている事は正しい。
でも、はぐれ魔女たちを許せる気にはならないんだ。
どうしてそう思うのか?わからない。街を奪われたから?
カテリーナはエルネア達の反応を見ながら、
「クロエ、あなたの言っている事は正しいかもしれない。目が見えてるのもほんとだろうね。でも、エルネア達の反応が全てだよ?つまり、和解ありえない。」
それを聞いていた、ヴェリシアとリセルは、困惑気味だった。
「ヴェリシア、何かいつもと違くない?」
「ああ、いくら仲が良いとは言えないけど、カテリーナの交戦的な態度は、ちょっといくらなんでもおかしい。一体どうしたんだ?」
シーリンは、ヴェリシアとリセルの反応を見て、エルフェリアとハレッサに、耳打ちをした。
「彼女たちの様子、おかしくありませんか?」
「そうだね、何か誘導されてるような感じがするね。現に、クロエ達が困惑している様子を見るとね。」
「あの森といい、今の状況といい、何者かの魔女はいる事は確かだね。」
シーリン達が何か耳打ちをしているの見て、カテリーナは激怒した。
「ちょっと!何の話をしているの?やはり、騙し討ちする気だったんだね。」
健司はすぐさま、カテリーナの言葉に否定した。
「そんなことないです。誤解です。」
そんな健司の言葉に、嘲笑するような言葉で言ってきたものがいた。
デスソシエの幹部リーネだ。
「あら、人間の男、もともとはあなたが悪いんじゃないんですか?結局あなたは周りの言葉に流されているだけ。だから、この場を納めようとする気もない、違う?」
健司は、リーネの言葉にショックを受けた。
え?僕が悪い?これまでやってきた事は無駄だったんじゃないのか?
健司の表情が暗くなっているのを見て、ルメは、冷たい表情でリーネを睨みつけた。
リーネの言葉に、デスソシエの魔女たちは、驚いてしまい、見てしまった。
太陽の魔女 ソレイユは、リーネの挑発的な言葉に驚いてしまった。
リーネ?いつもあんなこと言う人じゃないのに、どうしたの?そもそも、なぜ彼らにあんなにも敵意があるのか、わからない。いつもの私たちじゃないみたい。
エルフェリアは、デスソシエの反応を見て、違和感の正体がわかった。
なるほど!この正体、わかった。となると、戦うしかないようだけどね。まぁ、健司を侮辱をしたんだ。許す気はないけどね。
エルフェリアは、ハレッサとシーリンに、耳打ちをした。
「もう戦いは避けられない。だから、健司に暗い顔にさせた奴らに思い知らせてやるべきね。それに、この違和感の正体がわかった。まずは、デスソシエからだ、いいね?」
ハレッサは顔は笑っていたが、言葉は冷たかった。
「健司君をいじめたのなら、彼女達に後悔をさしてあげなきゃね。誰を敵に回したのか、という事を。」
シーリンも、言葉は丁寧だったが、棘のある言葉を吐いた。
「ふふふ、敵を回したらいけない相手が誰か、身を持って知ることになるでしょう。健司さんを悲しませた奴は懲らしめてあげましょう。」
ルメはエルフェリア、ハレッサ、シーリンの異常な殺気に、なんとなくわかってしまった。
なるほど。そういうことね。まぁ、健司を狙った事は悪手だったと思い知らせてあげなきゃね。
エルフェリアは、カテリーナに対して、
「話し合いはやめよ。一方的な力を見せてあげる。」
カテリーナは、彼女たちの殺気を感じながら、
「ついに本性が現れたみたいね。何が話し合いよ。最初からこうすればよかったんだよ。」
今、魔女達とデスソシエの戦いが始まろうとしていた。
——————————————————————————
この様子を、岩の影から見ていた者たちがいた。
「成功したみたいですね。これでこの地域は私たちのものですね。」
話したものがある女性に語りかけた。
その女性は、とても上品で、優雅な感じに見えた。
「そうみたいね。まさか、はぐれ魔女達がいるとは思わなかったけど、どちらが勝とうが、関係ないわ。全て私たちの手のひらの上。さぁ、見せてちょうだい、踊っている姿をね。」
この女性たちは何者なのだろうか?
ただ、言える事は、彼女たちは魔女だ。
一体、彼女たちは何に成功したのだろうか?
混沌は未だに続く。




