エルフェリア
健司達は、エルフェリアの助けにより、何とか危機を脱した。
健司は、すごくエルフェリアに感謝した。
「エルフェリアさん、助けてくれてありがとうございます。でもどうしてここが?」
エルフェリアはルメ達の方に歩き出して、
「うんとね、私は各地に魔女の組織がどれだけいるのか、シーリン共に調べていたんだよ。私は北の方を、シーリンは南の方を調べていたんだ。それでね、久しぶりに家に帰ったんだ。あの小屋でね、見つけたんだよ。ルメの手紙を。」
ルメは目を逸らした。
エルフェリアはルメを見ながら、
「見た時ね、ルメが健司と一緒に旅を出るって、書いてあったからさぁ。ちょっと怒りが湧いて来ちゃったよ。いずれみんなで旅に出ると、約束したのにさぁ。ねぇ、ルメ?」
ルメは観念したように、
「悪かったわ。ただ、みんながいない時こそチャンスだと思ったんだよね。」
ちょっと険悪な雰囲気になりそうなのを健司が間に入り、
「まぁまぁ、みんな家族みたいなもんですから。仲良くしていきましょうよ。それで、エルフェリアさんも魔女だったんですか?」
エルフェリアは健司を抱きしめ、
「ありがとう。優しい子だね、健司は。みんな魔女だよ。ルメも、シーリンも、ハレッサもね。」
健司は納得したような顔で、
「ああ、だからみんな美人なんですね。魔女はみんな美人ですよね。」
彼女たちは、みんな、健司の言葉を否定しながら、
「いや、それは健司が幻想に抱いているだけだよ。」
健司は驚いた顔して、
「そんなことないと思いますけど。それでなぜ各地の魔女の組織を調べていたんですか?」
エルフェリアは、そこに座っているミリィを見ながら、
「最初はね、普通に暮らしていたんだ、私たちは。でもある時、魔女の集団がやってきた。その魔女の集団は、魔女は偉大だと言い、私たちの組織に入れと言ってきた。それで私たちは断った。平和が1番だからね。でも、その魔女の組織たちは、健司のことを馬鹿にしたんだ。ついカッ—となって、その魔女の集団を追い払ったんだ。その魔女の集団は、自然の組織と名乗っていたね。だから、私たちは、各地にある魔女の組織を調べることにしたんだ」
ミリィはありえないというような顔しながら、
「…………ありえない。その魔女の組織の名前は知っている。自然を愛する組織で、カテリーナ様も手を焼いていた。今は対立している組織だ。」
シーリンは過去の記憶を思い出しながら、
「そういえばいましたね。すぐに切れていたのが、ハレッサとルメでしたが、今となっては正解だったかもしれません。」
ハレッサとルメはシーリンに、
「あんたこそ1番切れてたじゃない?」
「全くね。私たちが自制が効かないみたいな言い方には納得できないわ。」
健司は全然記憶がないような仕草を示して、
「そんなことありました?全然わかりませんでした。いつあったんでしょうか?」
ハレッサは健司に思い出させるような形で
「健司は寝ていたからね。地鳴りみたいな感じは覚えがないかな?」
健司は閃いた感じがして、
「ああ!思い出しました。確か、ものすごい地鳴りがあった気がしますね。その時に魔女の集団が来たんですね。納得です。」
そして、健司はミリィの体を心配しながら、
「ミリィさん、大丈夫ですか?かなり蹴られ続けていたので、心配していました。もしかしたら、昔、立場の上の人に逆らえなかったのかなと感じまして。」
ミリィは驚いた顔して、目を見開き、
「すごいな、健司!当たりだよ。親に愛と称して、暴力を受けてきたから、恐怖で逆らえなかったんだ。ソレイユ様には抵抗ができなかった。だから言うよ。ありがとう。」
ミリィは健司達に対して頭を下げ、続けて、
「だけど、これからが大変だ。ソレイユ様が直々に出てきた以上、デスソシエは何があっても、お前たちを逃さない。ソレイユ様は幹部だから、簡単にひいたのも何か訳があるはずだ。」
エルフェリアはミリィの疑問に対し、
「まぁ、1対4じゃ、分が悪いからね。おそらく、私たちの未知の魔法に対して、対策立てられなかったんだろう。」
健司はそういえばと手を叩き、
「エルフェリアさんの魔法、あれは何なんですか?一瞬、槍が当たるかと思いましたよ。」
エルフェリアは手に魔力を貯めて、空間魔法を見せながら、
「空間魔法だよ。この魔法は、どこにでも繋げられる。あの時は、相手の腰につなげたのさ。」
ミリィは驚きながら、
「空間魔法!聞いたことがある。どこの組織にも所属していない魔女が使うと!まさか、それがあなた!」
ルメは納得したような顔で
「なるほど!その情報をエルフェリアだと、ソレイユは確信したわけね。だから退いた。で、これからどうするの?」
シーリンは、答えは決まっている感じで、
「このまま、デスソシエと話し合いをしましょう。私たちは、敵対する意思がないと。」
ハレッサは、南の山ノースリエの方を向いて、
「では、行こうか!南の山ノースリエを目指して、次の街へ。」
健司はミリィに挨拶をして、
「ミリィさん、お元気で。また会いましょう。」
ミリィは微笑んで
「そうだな。健司達とはまたどこかで会えるかもしれない。気をつけてな。」
ミリィは健司達の背中を見て、次の街のことを考えた。
気を付けろよ。次の街には、おそらく幹部がまたいるかもしれない。健司達の魔法なら大丈夫だと思うが、次は容赦なく待ちかまえているだろう。
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一方、レッジランドから逃げてきたソレイユは、
負傷した腰を抑えながら、南の山ノースリエを目指して、歩いていた。
くそっ。まさか私が逃げると思わなかったなぁ。それにしても、あの魔女たちの正体わかった。くそ、クロエめ。情報隠してたな!これは明確な裏切りだ。あのはぐれ魔女たちが動き出したなら、いずれ、カテリーナ様へ牙を向くかもしれない。
そこに、黒髪のツインテールに月光催したローブを着た魔女がいた。
彼女は、デスソシエの幹部 セレナだ。
「あれー?ソレイユ、どうしたの?その傷は一体!」
ソレイユはセレナを見て、少し安心した。
「セレナ、レッジランドはとられた。はぐれ魔女たちだ!あの空間の魔女が現れた。」
セレナは、細い目をして、
「空間の魔女?確か、エルフェリアだっけ?となると、あの4人組か!」
ソレイユは、荒い息をしながら、
「はぁはぁ、私もやられた。クロエが裏切った。情報をわざと隠してたんだ」
セレナは、そんなソレイユを労り、
「わかった。一旦、私たちのアジトに戻りましょう。その傷ではまともに戦えないわ。」
セレナはソレイユの手を肩に回し、デスソシエのアジトへと戻った。
ソレイユは屈辱的な敗北感を味わった。
こんな敗北感は、カテリーナ様以来だ。
決して許さない、はぐれ魔女達め。




