ぺろりんさんと学級新聞06
数日後、ぼくとデーブは朝6時にぺろりんさんの公園のトイレで待ち合わせた。
夜おそいとお父さんやお母さんにおこられるけど、朝早いのはおこられないからだ。
それどころか「早起きしてえらい」とかほめられたりする。
朝の公園には、まだだれもいない。
というか、この公園にはいつもだれもいない。
きょう、ここでぼくたちはぺろりんさんの取材をする。
ぺろりんさんから話を聞けばリアルな記事が書ける。
うそっぽいけど、そこに書いてあることはほんとうのことなんだ。
そして、ぺろりんさんにぺろりんさんのなかまたちをしょうかいしてもらおうと思っている。
なので、もうしわけないけど、ぺろりんさんのことを知らない見崎さんはよんでいない。
「デーブ、おはよう」
「おはよう、たれる。ふん!」
その時、うしろでざっざっと足音が聞こえた。
「ふたりでこそこそと何やってんのよ」
「!?」
ふりかえると、うで組みをする見崎さんがいた。
なんだか、いつもとようすがちがう。見崎さん、おこってる?
「な、なんで見崎さんが!」
「私が、つぎにいつ家にきてUMAの話をするかを出井くんに聞いたら、きょうの朝6時から公園で取材があるからだいじょうぶっていうじゃない。いったいなんなのか、たしかめにきたのよ」
「デーブ! なんでおしえちゃうんだよ!」
「ぺ、ぺろりんさんのことはひとこともいってないぞ。ふん!」
「おなじ班なのにわたしだけなかまはずれなんて、ゆるさないわよ!」
うわー、これはかくじつにおこってるな。
「なかまはずれにするつもりはないんだけど、こればっかりはちょっと……やめといたほうがいいよ」
「何をやってたの! おしえなさい! 出井!」
「ふひゃーん♡ ぺろりんさんに会いにきたんです。ふん!」
デーブは顔をまっ赤にしてあっさり白状した。
デーブは、ぼくに顔をよせて小さな声でいった。
「たれる、女の子に名字をよびすてにされるのって、いいな。ふん!」
「……デーブ、こんな時に何いってるんだよ」
「ぺろりんさんって、あんたのメモの書いてあったヤツよね。ぺろりんさんって、何! 答えなさい! 出井!」
「ぺ、ぺろりんさんは〈おれたちしか知らないふしぎないきもの〉です。ふん♡」
見崎さんから強めのよびすてが一発くると、デーブはうれしそうにこたえた。
そして、ぼくたちは学校では見ることのない〈ぼくとデーブしか知らない見崎さん〉を知ることができた。
見崎さんって、おこるとこえーっ。
つづく




