ぺろりんさんと学級新聞05
「おれは、こういういきものをかんがえたんだけど、どうかな? ふん!」
デーブのメモには「べろん」「ぺろりんさん」の名まえが書いてあった。
「べろんは、今みんながウワサをしている妖怪みたいなのね。ぺろりんさんって何? 聞いたことないけど、べろんのなかま?」
「雪男とかツチノコもいいけど、もっとじぶんたちのまわりのふしぎないきものをあつめられないかなと思ってさ。ふん!」
「べろんかあ……。じぶんたちのまわりといっても、じっさいに見たっていう話もあまり聞かないし、たんなるウワサ話でしょ。ましてや、ぺろりんさんなんて見たことも聞いたこともないし。あまりにもそうぞうのいきものっぽすぎない? 雪男やツチノコなら、見たっていう話がいっぱいあるし、こっちのほうがよくない?」
見崎さんがパパの本の雪男のページを開いていった。
「いや、見たことは……ふんがっ!」
「わあ、ダメ!」
ぼくは、あわててデーブの口をふさいだ。
「とにかく、見た人がいるかどうかは、とてもだいじよ。見たことがないものって、なかなかしんじてもらえないのよ」
「じゃあさ、雪男やツチノコといっしょにべろんとかウワサになっているいきものものせない? ユニコーンとか、伝説のいきものとかもいるんだし、新聞のテーマが〈みんなが知らないふしぎないきもの〉だから、じぶんたちでそうぞうしたいきものとかものせるほうがおもしろくないかな?」
「ふんが、ふんが!」
ぼくに口をふさがれたデーブもそうだ、そうだといっている。
「う~ん……」
しばらく見崎さんがかんがえていった。
「そうね、みんながまったく知らないいきものもまんがみたいでおもしろいかもね」
よし、これでなんとかべろんやぺろりんさんを〈みんなが知らないふしぎないきもの新聞〉にのせることができるぞ。
「じゃあ、どんなふしぎないきものをのせるか決めようか」
「デーブは、べろんとぺろりんさんがいいよね」
「ふんが、ふんが!」
ぼくに口をふさがれたデーブがうなづく。
「わたしはツチノコ。日本の代表的なUMAだからね。あとは雪男とネッシーがいいかな」
「いいね。見崎さんしか知らないようなこまかいところまで記事にしてよ」
「雨森くんはどうするの?」
「ぼくもじぶんでかんがえたふしぎないきものをのせたいな」
ぼくたちの学級新聞の内容がだいたい決まった。
「じゃあね。またあした」
「うん。じゃあね」
「おう。またあしたな。ふん!」
見崎さんの家を出てから、デーブと歩きながら話した。
「見崎さんにぺろりんさんは会わせられないよね」
「おう。おれとたれるとしずく、3人だけのひみつだ。ふん!」
ぼくとデーブは、見崎さんちのかべをよこに見がなら帰った。
「やっぱり、このかべ長いね」
「そうだな。ふん!」
つづく




