↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トイレのぺろりんさん  作者: 田中たんばりん
第3話 ぺろりんさんと学級新聞
PR
31/39

ぺろりんさんと学級新聞03

日曜日、ぺろりんさんがいる公園でデーブと待ち合わせて見崎(みさき)さんの家に向かった。

しばらくいくとおなじかべが、ずっとつづいていた。


「このかべ、とぎれないね」


「おなじ家のかべだな。あ、門があるぞ。ふん!」


門には「見崎」と表札(ひょうさつ)があった。


挿絵(By みてみん)


「これ見崎さんちだったの?」


「ずいぶんでっかい家だな。ふん!」


ピンポ~ン! 門のよびりんをおした。


「はーい」


「こんにちは。雨森(あまもり)っていいます」


「デーブです。ふん!」


「夢羽(ゆめは)のお友だちね。ちょっと待っててね」


「デーブさ、じぶんでデーブはおかしくない?」


「お、やっとデーブってよんでくれたな。たれる。ふん!」


デーブからツッコまれて、なんだかはずかしい。

「と、友だちなんだから、いいだろ」


「そうそう、おれたち友だちだもんな。ふひひひ。ふん!」


しばらくすると、ガチャっと門のカギが開いて、見崎さんが顔を出した。


「いらっしゃい」


「よう。ふん!」

「やあ」


見崎さんの家は、すんごいお金持ちだった。

門から家のげんかんまでちょっと歩く。庭があり、木がうわっていた。


挿絵(By みてみん)


「あれはなんの木?」


「みかんの木」


「え、じぶんちでみかんが食べられるのか? ふん!」


「食べられるけど、お店で買うほうがおいしいわよ」


「なったみかんは、どうするの?」


「そのままにしておくと、だいたい鳥が食べちゃうわね」


げんかんのドアはでこぼこがあって、まるでチョコレートみたいだった。

ぼくの家のドアはぺったんこのまったいらだ。



家に入ったらソファーとガラスのテーブルがあるへやにとおされた。


うちは台所(だいどころ)とテーブルがいっしょにあるへやでごはんを食べるけど、ここは何のへや?

ソファーがふかふかで、すわったとたんにデーブがひっくりかえりそうになってもがいている。


挿絵(By みてみん)


しばらくすると、見崎さんのお母さんがケーキと紅茶(こうちゃ)を持ってきてくれた。


「はい、どうぞ」


「いただきます」

「いただきます。ふん!」


ぼくは、これまで紅茶をのんだことがない。家ではジュースかココアかお茶だ。

お父さんとお母さんはコーヒーをのむけど、にがいからぼくはのまない。


紅茶って砂糖(さとう)をどのくらい入れればいいのかな?

角砂糖(かくざとう)をはじめて見た。とりあえずふたつ入れてみよう。

よくまぜてとかす。のんでみる。

おっ、いい感じのあまさになってる。

はなからぬけるこのかおり。これが紅茶か。


挿絵(By みてみん)


よこにレモンの輪切(わぎ)りがあったので入れてみた。

ん? ちょっとすっぱくなったぞ。

う~ん、入れないほうがよかったな。

ちょっとすっぱいのはケーキでカバー。

食べてのむと、ちょうどいい。


そういえば、ケーキをフォークで食べるのってむずかしい。

一口(ひとくち)分(ぶん)切るとだいたいたおれる。

で、たおれたケーキにフォークをさすとボロっとくずれる。

ケーキをボロボロにしながら食べる。


どうやったらじょうずに食べられるのかな。

いつも手づかみでケーキを食べているから、そっちのほうが楽(らく)チンだ。

ふと、よこを見たらデーブが手づかみでケーキをもりもり食べていた。


挿絵(By みてみん)


「デ、デーブ!」


「ん? どうかしたか? ふん!」


「いや、なんでもない」


そうだよな、子どもなんだもん、まわりの目なんか気にしないで好きにすればいいんだよな。

気どっていたじぶんがバカみたいだった。


「出井(いでい)くんって、おいしそうに食べるのね」


「え? だって本当においしいだもん。それにさ、これ渡来来渡(とらいらいと)ショッピングロードにある〈フレスカ〉のケーキだろ。だったら、おいしいに決まってるじゃん。ふん!」


「デーブ、どこのお店のケーキか、わかるの?」


「食べたことがある店のケーキなら、だいたいわかるぞ。ふん!」


「出井くん、すごいね!」


デーブの意外(いがい)な才能発見(さいのうはっけん)だ。


「ケーキを食べおえたら、わたしのへやで学級新聞の話を進めようか」見崎さんが、紅茶をのみながらいった。


挿絵(By みてみん)


つづく

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。