ぺろりんさんと学級新聞02
「〈おれたちが知らないふしぎないきもの〉かあ。わたしもそういうのに興味があるんだ。ねえ、わたしも班に入れてよ。いいでしょ?」
見崎さんが、デーブが書いたメモをひょいと取っていった。
「い、いや~、ちょっとそれは……」
ほんとうは見崎さんといっしょに班を組みたいけれど、今回はぺろりんさんに話を聞こうと思っているから、班を組めるのはデーブだけだ。
「いいよ。ふん!」
「え?」
わーっ! 何をいっているんだ! デーブ! ダメでしょ、それは!
ぼくとデーブだけなら、ぺろりんさんにいろいろなことを聞けるけど、見崎さんがいっしょにいたらダメでしょ。
ぼくは、ぐーっとにらみつけてデーブにうったえかけた。
ダメったら、ぜったいダメー!
「いや、いや、いや、ダ……もがもが」
ぼくの口を手でふさぎながら、デーブが小声でいった。
「おれ、同級生の女の子の友だちもほしかったんだ。たれるも女の子の友だちほしいだろ。ふん!」
なーにー。デーブ、おまえってそういうヤツだったのかー!
「よし、決まりな。3人で班を組もう。ふん!」
「やったあ! じゃあ、わたしもいるんだから〈おれたち〉じゃなくて〈みんなが知らないふしぎないきもの〉にしようよ。いいでしょ? 出井くん。雨森くん」
「いいよ。ふひひん♡」
デーブは思った。ああ、やっぱり女の子の友だちっていいなあ。ふひひ!
こうして、この先がしんぱいなぼくと見崎さんと友だちになりたいデーブとふしぎないきものに興味がある見崎さんの3人で「みんなが知らないふしぎないきもの新聞」を作ることになった。
「じゃあ今度の日曜日、わたしの家においでよ。宇宙人や未確認動物の本があるから、どんないきものを学級新聞にのせるか決めちゃわない?」
その日の帰り道、3人で学級新聞について話しながら歩いた。
「宇宙人はわかるけど、未確認動物って何?」
「UMAっていって、雪男やツチノコのこと。絵や写真ものってて、おもしろい本がたくさんあるわよ」
「おもしろそうだな。見崎んちいこうぜ。な、たれる。ふん!」
「う、うん。いいよ」
デーブは楽しそうだな。そういえば女の子の家にいくなんていつぶりだろう? きんちょうするなあ。
「出井くん、雨森くん、またあしたね」
「じゃあな。ふん!」
「うん、じゃあね」
学校からの帰り道、ぺろりんさんがいる公園まできてふたりとわかれて、ひとりになってかんがえてみた。
さいきんいろいろな人と友だちになるな。
デーブや見崎さん。あ、見崎さんはきょうおなじ班になっただけで、まだ友だちまでいってないか。
でも、しずくのお友だち理論からすると「おなじ班になったらお友だち」なんだろうな。
……あれ? いつのまにかデーブを友だちだと思っているぞ。ま、いいか。
そして、なによりいちばんなのはぺろりんさんだ。ぺろりんさんのことをもっともっと知りたいな。
だから、今回の学級新聞作りはいい機会だ。ぺろりんさんにいろんなことを聞いてみよう。
つづく




