ぺろりんさんとおばあちゃんの思い出のスカーフ11
「しずく、スカーフをたたんでからポストに入れたかい」
「うん、入れたよ」
「じゃあ、帰ろうか」
ぼくとしずくは、おばあちゃんちのポストに思い出のスカーフをとどけてから、ぺろりんさんの公園までシロダマジャンプとシロダマスカイウイングで帰った。
ぺろりんさんの公園についたら、「トビハネとシロダマ、ありがとう」とお礼をいって、トビハネとシロダマと、ここでおわかれだ。
ぼくとしずくのまわりでトビハネがくるくるまわり、シロダマがポンポンはねた。
「キュルルー」「ポポー」
「みんな~お礼をいわれて~よろこんでる~」
「じゃあね。トビハネ、シロダマ」
トビハネはくるくるとまわって飛びあがり、シロダマはポポーンとはねて飛んでいった。
「さあ~たれると~しずくの~家に~帰ろう~」
公園のトイレにすぽっとすいこまれたぼくとしずくは、すっぽーんと家のトイレから飛び出した。
「やっと帰ってきたね。あー、おもしろかった」
「しずくは楽しみすぎだよ。ほら、ぺろりんさんにもお礼をいわなくちゃ」
「あ、そうだね」
「ぺろりんさん、ありがとう」
「ぺろりんさん、ありがとう」ぼくとしずくは、ぺろりんさんにお礼をいった。
「どういたしまして~」ぺろりんさんの舌がぺろっとしてから便器から消えた。
ぺろりんさんとわかれてからへやにもどると、つかれていたせいかぼくもしずくもふとんに入ってすぐにねむってしまった。
つぎの日、おばあちゃんから電話があった。
「おばあちゃんのスカーフ、見つかったって。だれかがポストにとどけてくれたそうよ」
「へー、見つかってよかったね」
「よかった。よかった」
あたりさわりのないへんじをしたぼくとしずくは、くるりとお母さんに背を向けてふたりでガッツポーズをした。
「なあ、空飛ぶ雪だるまって知ってる?」
「知ってる! 知ってる! 夜中に空を飛ぶ3つの雪だるまだろ」
「そうそう、その雪だるまがプレゼントを持ってきてくれるんだよな」
「ちがうよ! なくしたものをさがしてとどけてくれるんだよ」
「え、いいヤツらじゃん。こんどおれもさがしてもらおうかな」
「何を?」
「100点 満点の答案用紙」
「そんなのさいしょからないじゃん」
数日後、友だちのあいだで空を飛ぶ3つの雪だるまのウワサが広まった。
ぺろりんさんとおばあちゃんの思い出のスカーフ おわり




