ぺろりんさんとおばあちゃんの思い出のスカーフ01
ある日、お母さんのお母さん、つまりぼくのおばあちゃんから電話があった。
「あら、母さん、どうしたの?」
おばあちゃんの家は、ぼくたちの家がある上渡来駅から3つ先の豆温駅にある。
近いけどちょっと遠い。
ぼくやしずくが赤ちゃんだったころは、おばあちゃんが家によくきてくれたと、お母さんがいっていた。
今は、ぼくたちが春休みや夏休みにおばあちゃんの家にあそびにいったり、おばあちゃんがおでかけした時、おみやげを持ってきてくれたりする。
「えーっ、そうなの! うんうん……、見つかるといいわね」
お母さんがびっくりしている。なんか、おばあちゃんの一大事みたいだ。
しずくもぼくのそばでしんぱいそうにしている。
「おばあちゃん、どうかしたの?」
電話がおわったのでお母さんい聞いてみた。
「たれるも知っているでしょ。おばあちゃんがだいじにしていたスカーフ。あのスカーフをなくしちゃったんだって」
「えーっ、それは大事件だ!」
「たいへーん!」
ぼくといっしょにしずくもおどろいている。
おばあちゃんがなくしたというスカーフは、死んだおじいちゃんから若い時にプレゼントされた思い出のスカーフだ。
お母さんが生まれるまえにもらったもので、とてもだいじにしていたんだ。
おばあちゃんがお出かけをする時にはよくつけていて、ぼくの家にくる時もつけてくるからおぼえている。
あのスカーフをつけて、おじいちゃんといっしょにお出かけしているつもりなんだと、ぼくは勝手に思っている。
「いつもはへやの中にほすんだけど、その日はたまたまほかのせんたくものといっしょに外にほしたら、スカーフだけ風に飛ばされちゃったんだって」
「そうなんだ……、どうすればいいんだろ」
「にているものをさがして、おばあちゃんにプレゼントしてあげようか」
お母さんはそういうけど、おばあちゃんにとってだいじなのは「おじいちゃんからプレゼントされたもの」ということだと思う。
ぼくたちからのプレゼントでもよろこんでくれると思うけど、おじいちゃんからのプレゼントはとくべつだ。
決めた! おばあちゃんの思い出のスカーフをさがそう!
そう決心したはいいけど、どうすればいいのかまるでわからない。ただ歩きまわったって見つかるわけがない。
このことをそうだんできるのはひとりしかいない。
つづく




