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『ラウンド1から世界へ。』  作者: 龍崎
* 第2章 挑戦者、ラスベガスへ向かう

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第25話 ルーザーズファイナル

LEGACY Day3。


ラスベガスの会場は異様な熱気に包まれていた。


グランドファイナル進出を懸けた最後の一戦。


ルーザーズファイナル。


大型モニターへ表示された二つの名前に、観客席から大歓声が巻き起こる。


【MINATO】


【PARK JIHOON】


「さあ来ました!」


実況の神谷レンが声を張り上げる。


「LEGACY Day3ルーザーズファイナル!」


「勝てばKNIGHTの待つグランドファイナル!」


「負ければここで大会終了です!」


コメント欄も凄まじい勢いで流れていた。


『きたあああああ』

『実質決勝だろ』

『パク強すぎる』

『MINATO頑張れ』

『日本勢頼む』


白石アキラもモニターを見つめながら頷く。


「パク・ジフン選手は今大会でも優勝候補の一人でした。世界ランキング上位常連、韓国最終兵器と呼ばれる選手です。」


「対するMINATO選手は今大会最大のサプライズ。ですが、ここまで来た以上はサプライズではありません。」


「世界トップクラスの一人として戦っています。」


選手入場。


パク・ジフンが歓声を浴びながらステージへ上がる。


続いてMINATO。


拍手はさらに大きかった。


LEGACY初出場。


世界大会経験なし。


それでも今や会場中がその名前を知っている。


選手席へ座る。


キャラクター選択。


パク・ジフン。


Frost。


会場が沸く。


そして。


MINATO。


景虎。


歓声。


拍手。


どよめき。


「景虎です!」


神谷が叫ぶ。


「ここまでMINATO選手を支えてきたメインキャラクター!」


試合開始。


開幕からパクが主導権を握った。


Frostによる盤面支配。


氷設置。


牽制。


制圧。


世界最高峰の立ち回りだった。


第一ゲーム。


パク。


第二ゲーム。


MINATO。


第三ゲーム。


パク。


第四ゲーム。


MINATO。


互角。


完全な互角だった。


どちらかが流れを掴めば、もう一方が取り返す。


会場のボルテージは上がり続ける。


コメント欄も止まらない。


『やばい』

『レベル高すぎる』

『どっち勝つんだ』

『神試合』


そして迎えた最終ゲーム。


最終ラウンド。


会場が静まり返る。


景虎。


Frost。


残り体力はほぼ同じ。


神谷も自然と声を落としていた。


「あと一回です。」


「あと一回の読み合いで決まります。」


観客席の誰もが立ち上がっていた。


パクが動く。


Frostが前へ出る。


景虎も距離を詰める。


牽制。


様子見。


前進。


後退。


互いに相手の思考を探る。


ここまで何時間も戦い続けてきた二人だからこそ分かる。


この一瞬に全てが詰まっている。


白石が呟く。


「精神力の勝負ですね。」


「技術はもう同じです。」


そして。


パクが仕掛けた。


Frostの氷設置。


そこから前進。


今まで何度も相手を倒してきた必勝パターンだった。


だが。


湊は動かなかった。


待った。


見た。


そして。


読んだ。


景虎が踏み込む。


拳が走る。


カウンター。


会場が爆発した。


「入ったァァァァァァァ!!」


神谷が絶叫する。


観客席が揺れる。


コメント欄も埋まる。


『うおおおおおお!!』

『読んだ!!』

『景虎ァァ!!』


湊は迷わない。


コンボ。


壁際。


追撃。


さらに追撃。


Frostの体力が消えていく。


パクも耐える。


受け身。


防御。


反撃。


最後まで諦めない。


だが景虎は止まらない。


読み勝つ。


さらに読み勝つ。


そして最後。


正拳突き。


KO。


大型モニターへ勝者の名前が表示される。


WINNER


MINATO


一瞬。


会場が静止した。


誰もが結果を確認する。


そして次の瞬間。


大歓声。


「勝ったァァァァァァ!!」


神谷が立ち上がる。


「MINATO勝利!!」


「ルーザーズファイナル制覇ァァァ!!」


拍手。


歓声。


どよめき。


観客総立ち。


コメント欄も爆発する。


『うおおおおおお!!』

『グランドファイナル!!』

『MINATO!!』

『日本勢!!』

『主人公かよ!!』

『決勝だあああ!!』


白石も思わず笑っていた。


「凄いですね。」


「本当に凄い。」


「LEGACY初出場でグランドファイナル進出です。」


選手席。


湊は静かに息を吐いた。


苦しかった。


長かった。


だが勝った。


世界最強候補を倒した。


そして。


大型モニターが更新される。


グランドファイナル。


そこに表示された名前は一つ。


【KNIGHT】


REVOLT JAPAN。


LEGACYウィナーズ側。


二度立ちはだかった日本最強格。


そして。


以前こう言った男。


『決勝で待ってる。』


湊はモニターを見上げる。


今なら分かる。


あの言葉は冗談ではなかった。


会場の歓声がさらに大きくなる。


神谷が叫ぶ。


「皆さん!!」


「揃いました!!」


「LEGACYグランドファイナル!!」


「KNIGHT対MINATO!!」


世界一を決める最後の戦いが、今始まろうとしていた。

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