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『ラウンド1から世界へ。』  作者: 龍崎
第1章  〜初めての大舞台〜

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第11話 世界への試金石

REVOLT JAPAN二日目。


朝から会場は異様な熱気に包まれていた。一日目を勝ち残った選手たちが再び集まり、各所でウォーミングアップを行っている。昨日まで数千人いた参加者は大きく数を減らし、残ったのは実力者たちだけ。その分、一試合ごとの注目度も大きく上がっていた。


TOP64。


ここから先は配信台での試合も増え、大型モニターや実況席を通して多くの観客が試合を見守ることになる。


そして今、一人の選手が配信台へ向かっていた。


その姿に気付いた観客たちがざわめく。


「あれ。」

「MINATOだ。」

「きたぞ。」

「初配信台か。」


登録ネームMINATO。


大会初出場。


ランクマッチ一位。


一日目無敗。


REVOLT JAPAN開幕前から話題だった挑戦者は、一日目を終えたことで完全に注目選手の一人となっていた。


実況席でも紹介が始まる。


「さあ皆さん!REVOLT JAPAN二日目、TOP64配信台です!」


神谷レンの声が会場へ響き渡る。


「ここで登場するのは今大会最大級の話題選手!大会初出場ながらウィナーズを無敗で勝ち上がるMINATOです!」


会場から拍手が起こる。


大型スクリーンへMINATOの名前が映し出された。


「ランクマッチ一位として有名な選手でしたが、正直ここまで勝ち上がると予想していた人は少なかったでしょうね。」


隣の黒崎シンも頷く。


「一日目最大のサプライズと言っていいと思います。景虎と神楽シンを使い分けながら非常に安定した試合運びを見せていますし、何より試合中の修正能力が高いですね。」


「対応力ですか。」


「ええ。一試合の中でどんどん強くなるタイプです。」


その紹介を聞きながら観客席でも期待の声が広がっていく。


『配信台きた』

『ついにか』

『本物かどうか分かるな』

『景虎楽しみ』


しかし実況の声はさらに大きくなった。


「そして対するは中国のトッププロ!」


会場の空気が変わる。


「DRAGON CUPベスト4!」


「世界大会常連!」


「登録ネーム――LONG!!」


歓声が一気に大きくなる。


海外勢の中でも知名度は高い。


中国トップクラス。


国際大会経験も豊富。


優勝候補の一人として名前が挙がっていた選手だった。


「これは厳しい相手ですね。」


黒崎の表情も真剣になる。


「MINATOにとっては今大会最大の壁になるでしょう。LONGは間違いなく世界レベルです。」


大型モニターへ選手紹介が表示される。


MINATO。


LONG。


その名前が並んだ瞬間、観客席から再び歓声が上がった。


「楽しみだな。」

「LONG強いぞ。」

「でもMINATO見たい。」

「どこまで通用するんだろ。」

「世界レベル相手だからな。」


期待と不安。


様々な感情が入り混じっていた。


選手席に座った湊は静かに深呼吸する。


歓声が聞こえる。


実況も聞こえる。


観客の視線も感じる。


だが不思議と落ち着いていた。


やることは変わらない。


相手を見る。


考える。


戦う。


それだけだ。


一方のLONGもまたモニター越しにMINATOを見ていた。


大会初出場。


ランクマッチ一位。


ここまで無敗。


警戒はしている。


だが世界レベルかどうかはまだ分からない。


だからこそ興味があった。


本当に強いのか。


それともただ勢いに乗っているだけなのか。


この試合で全て分かる。


キャラクター選択画面が映し出される。


MINATO。


景虎。


会場が少し沸く。


やはり主力キャラクターだ。


そしてLONGのカーソルが動く。


選ばれたキャラクターを見た瞬間、会場の歓声が一段階大きくなった。


Frost【氷帝】


「出ましたァァァ!」


神谷が思わず叫ぶ。


「現環境最強候補!」


「Frostです!」


黒崎も頷いた。


「世界中で結果を残しているキャラクターですね。そしてLONGの代名詞でもあります。」


景虎。


対。


Frost。


近距離特化の拳鬼と、遠近どちらも戦える万能の氷帝。


対照的な組み合わせだった。


観客席も息を呑む。


大型スクリーン。


実況席。


コメント欄。


無数の視線が一斉に試合へ集まる。


『きた』

『神カード』

『楽しみすぎる』

『MINATO頑張れ』

『LONG優勢かな』

『いや分からんぞ』


神谷が最後の煽りを入れる。


「さあ始まります!」


「大会初出場の挑戦者か!」


「中国トッププロか!」


「REVOLT JAPAN二日目注目カード!」


黒崎も続く。


「MINATOが本物なら、この試合で証明することになります。」


「世界レベルとの初対戦です。」


カウントダウンが始まる。


3。


2。


1。


FIGHT――。


会場の熱気が爆発した。

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