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『ラウンド1から世界へ。』  作者: 龍崎
第1章  〜初めての大舞台〜

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第10話 無敗の挑戦者

REVOLT JAPAN一日目が終了した。


朝から続いた激戦もようやく一区切りを迎え、会場ではスタッフたちが撤収作業を始めている。選手たちもそれぞれホテルや自宅へ向かい、数時間前まで響いていた歓声は少しずつ静かになっていた。


その帰り道。


天野湊も電車に揺られていた。


「疲れた……。」


自然と本音が漏れる。


ランクマッチとはまるで違った。


会場の空気。


観客の視線。


周囲から聞こえてくる歓声。


負ければ終わる緊張感。


初めて経験するものばかりだった。


それでも結果だけ見れば最高だった。


ウィナーズ側を無敗で突破。


景虎も神楽シンも十分に機能した。


大会初出場としては出来すぎなくらいの一日だった。


だが湊に満足はなかった。


スマホでトーナメント表を開く。


残っている選手たちの名前を眺める。


「まだ全然だな。」


思わず呟く。


ここから先にいるのは本物ばかりだった。


五大大会優勝経験者。


世界大会常連。


海外トッププレイヤー。


そして日本最強クラスのプロたち。


本当の勝負はまだ始まったばかりだった。


その頃、NexではREVOLT JAPAN一日目の話題で持ち切りになっていた。


#RJ


がトレンド上位へ入り、大会関連の投稿が凄まじい勢いで流れていく。


Nex


『RJ一日目終了!』

『今年レベル高すぎる』

『海外勢やっぱ強いな』

『二日目楽しみすぎる』


Nex


『今日一番驚いたのMINATOだろ』

『大会初出場で無敗はやばい』

『ランク勢だと思ってた』

『普通に優勝候補では?』


Nex


『景虎仕上がりすぎ』

『差し合いのレベル高い』

『対応力おかしい』

『試合中に強くなってるように見える』


Nex


『神楽シンも完成度高かった』

『景虎だけじゃないの怖い』

『サブキャラまで強い』

『まだ伸びそう』


Nex


『ダークホース筆頭』

『ここまで勝つとは思わなかった』

『明日プロと当たりそう』

『楽しみすぎる』


有名配信者たちも感想を投稿していた。


Nex


SHIRO


『MINATO想像以上に強かった。ランクと大会は別だと思ってたけど普通に強豪。二日目注目。』


Nex


Mio


『景虎うますぎ問題。現地で見たらさらにやばかった。』


プロ選手たちも一日目を振り返っている。


Nex


KNIGHT


『一日目終了。予想通り波乱あり。二日目も頑張ります。』


その投稿のコメント欄にも同じ名前が何度も現れていた。


『KNIGHT対MINATO見たい』

『実現したら激アツ』

『優勝候補同士だろ』

『二日目で当たる可能性ある?』


いつの間にかMINATOは大会の注目選手の一人になっていた。


電車の窓へ映る自分の顔を見ながら、湊は少しだけ苦笑する。


数週間前まではただのランクマッチプレイヤーだった。


昼はアルバイト。


夜はゲーム。


それだけの日々だった。


だが今は違う。


プロたちが名前を知っている。


配信者たちが話題にしている。


観客が試合を見に来る。


少しずつだが、自分の世界は確実に変わり始めていた。


もっとも、湊自身はそこまで気にしていなかった。


気になるのは次の試合だけだ。


残っている選手一覧をもう一度開く。


そこには知っている名前が並んでいた。


KNIGHT。


BLADE。


ZERO。


そして海外の強豪たち。


見ているだけで胸が高鳴る。


強い相手と戦いたい。


自分がどこまで通用するのか知りたい。


そのためにここへ来たのだから。


湊はスマホを閉じ、窓の外へ目を向けた。


「楽しみだな。」


疲労は確かにあった。


それでも明日が待ち遠しかった。


REVOLT JAPAN二日目。


大会初出場の挑戦者は、まだ無敗のまま生き残っていた。

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