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使命の槍と宿命の刀  作者: 里見レイ
転戦

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真実の弾丸

説明の回ですね。

「造られた、実験場。それって、私たちは被験者ってことなのかしら?」


 カラスの言葉に確認を取る叶。表情に大きな変化はないが、声は若干高くなる。


「ふっ、まあな。お前らの絶望や怒り、憎しみなどをデータとして採取するには命のやり取りをする時代が一番だと思ってな。戦国時代のコピーにアレンジを加えたんだよ、俺たち組織がな」


 カラスは得意げに説明をする。首をかしげる秀介と叶。


「つまり、ここはいったい何なのだ?」


「まあ、そうだなあ......」


 秀介は問い詰めるがカラスは言葉を濁す。


「つまり、あれだ。『造られた平行世界』に俺たちはタイムリープしているということだ」


「!?」


「......」


 「造られた平行世界」という言葉に絶句する二人。


「そんで、お前たち実感対象者には魔法的な特殊能力や戦闘ゲームみたいなステータスがランダムに配布される。その方が、殺し合いも派手になってデータを取りやすいからな」


「人の命を弄ぶ気か、この非道めが!」


「安心せい。ここで死んでも一時的に俺たちの時代の溶液カプセルに転送されるだけで命に別状はない。ただ、精神面の保障はできないけどな」


「......」


「井田秀介、あんた少し安心したんじゃないの? お前が殺した者は歴史から外された幻か、一時的にリタイアしているゲームプレイヤーなんだからよ。あ、そうそう。この実験は誰かが天下統一したら終了になるから、お前の戦い方は正解なんだぞ」


「......じゃあ、何故お前らまで戦国武将になっている? お前たちは観察者ではないのか?」


 絶句しつつも、秀介は質問を繰り出す。確かに、ここが実験場ならカラスがわざわざ秀介たちの敵武将として現れる必要はないはずだ。


「それに、こんな秘密を易々と私たちに話したのはなぜ? 実験データに歪みが出るでしょ?」


 叶も続けて質問する。まさに、カラスの行動は実験者としてのタブーに等しい。


「まあ、そうだな。ボスの命令だからこれはどうしてもね。おそらく、膠着しようとしていた戦国をもう一度ぐちゃぐちゃにする為だろうね。あと、この戦国に不審者が混ざっているらしいから、その調査」


「お前らも、一枚岩ではないのだな」


「実験反対勢力が多くてね。いち早く結果を出したいんでしょうよ、ボスは」


「......」


「......秀介様」


「まあ、お前らの理解が追い付いていないのも無理はない。ただ、もう一つ教えてあげよう」


 不気味な笑みを溢して、カラスは銃口を秀介に向ける。


「お前たちの特殊能力は、俺たちで簡単に操作できる。そう。お前に与えられた氷の必殺技も、俺に与えられたキャンセルコマンドで一発で無効化できるってわけ」


「何!?」


「お前には、まだまだ俺たちの手の中でのたうち回ってもらうぞ。......死を超える苦しみを与えてやろう。呪われた闇の中で全てを泣きさけべ。『暗黒なる(ダークネス)弾丸ブレッド』!」


「グアッ!?」


 刹那のうちに秀介の全身がの金縛りのように動かなくなる。カラスの放った特殊な鉄砲玉が彼に命中したのだ。


「秀介様!!!」


 叶の心から発せられた悲鳴は、秀介の耳にかろうじて届く。しかし秀介はその言葉に何も答えることができず、意識を悪夢へと落としていった。

えーと、カラスサイドの人間は結構複雑ですので、まだまだ説明がややこしくなりそうです。一人一人、丁寧にやっていきたいですね。

お手数でなければ、ブックマークと評価の程宜しくお願いします。

里見レイ

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